現在、READY FORにて「あまくま琉球」プロジェクトがクラウドファンディングで支援を募っている。
「あまくま琉球」のそもそもの始まりは、20~30年前に作家・池澤夏樹と写真家・垂見健吾が中心となって、ナイチャー(沖縄県外出身者)とウチナーンチュ(沖縄人)の作家、写真家、記者、専門家など総勢200名の文化人が、沖縄の歴史や文化、自然に関わる好きなキーワードを選んで書いたエッセー集『沖縄いろいろ事典』『オキナワなんでも事典』。筆者の中には、比嘉康雄や大竹昭子など、写真界でも馴染みのある名前も。
この夏に発足した「あまくま琉球」は、『沖縄いろいろ事典』『オキナワなんでも事典』に収録されたエッセーの日本語の原文のみならず、英訳したテキスト、垂見健吾と嘉納辰彦らの写真も合わせてウェブ上に公開し、沖縄の文化・歴史・社会・自然・産業などの情報を国内外に発信することを目的として新プロジェクト。「あまくま」は沖縄の言葉で「あちらこちら」を意味し、「琉球」はかつて沖縄が独立国であった時代の国名であり、また奄美群島以南の沖縄の島々は今でも琉球諸島と呼ばれている。プロジェクト名には、沖縄の過去から現在、沖縄の島々の北から南までのあちこちいろいろについて伝えたいという思いが込められている。
それぞれの視点で切り取られた沖縄についてのエッセーや写真を掲載するサイトは、琉球王国の文化が強く残る島々、敗戦後のアメリカの存在、日本本土復帰後の現代の沖縄など、重層的な沖縄の歴史や文化に触れることのできる貴重なオープンソースになるだろう。さらに、沖縄の「いま」を伝えるべく新規で書き下ろすエッセーや民俗祭祀録音記録者・宮里千里が収録した祭りの音源、真喜屋力が主催する「沖縄アーカイブ研究所」の歴史的な映像も掲載する予定だという。
クラウドファンディングの締切は、9月30日まで。未来に語り継ぐべきコンテンツを、誰でも無料でアクセスできるかたちでアーカイブしようとする試みに賛同する方は、ぜひクラウドファンディングページもチェックしてみてほしい。
タイトル | 「あまくま琉球」ー沖縄を世界に伝えるウェブサイトを作りたい! |
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期間 | 〜2022年9月30日 |
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