東京・代官山のギャラリースペース代官山ヒルサイドフォーラムで瀧本幹也の写真展 「LUMIÈRE / PRIÈRE」が12月5日より開催される。
広告写真やCM 映像をはじめ国内外での作品発表や出版など、幅広く活動を続ける瀧本。新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大によって、それまでの作品づくりのように世界各地での大がかりな撮影ができなくなったのだという。そんなとき、偶然目にした野に咲く菜の花。季節が巡るたび繰り返し芽吹く小さな植物の命や記憶はどのように繋がってきたのか。その「小宇宙」を探求すべく、小型カメラひとつで野の草花を見つめた「LUMIÈRE」(フランス語で光)。
一方同時期に瀧本は「円融」(仏語。すべての事物が完全に溶け合い、互いに妨げないこと)という言葉に出合う。人気がなくなり、静寂の中にたたずむ古都・京都の寺社を訪れたとき、過去から現在、そして未来へと脈々と続いてゆく時の流れに自らも連なっていることを感じ、その連なりをとらえるべく、寺院を歩いて巡りながら撮影したシリー ズが「PRIÈRE(フランス語で祈り)へと繋がったのだという。
本展は瀧本の2つの新作シリーズを、60点の作品とインスタレーション、映像作品で展示。また、10月に刊行された写真展と同名の写真集
『LUMIÈRE』・『PRIÈRE』(各13,200円)2冊の販売に加え、2月には京都での巡回展も予定されている。