石塚元太良がカッシーナ・イクスシーで建築写真展　

カッシーナ・イクスシー青山で石塚元太良の作品展「BAUをめぐる冒険」が10月2日より開催される。

本展では、石塚がこれまでに取り組んできた建築写真作品約10点を中心に、過去作と最新作をあわせて展示。彼自身がフィルムカメラで捉えた名作建築の表情を、時間性や空間性を意識しながら写真化する視点が随所に現れている。光と影、構造と質感が折り重なる視覚体験を通して、建築の持つ物語性と写真の可能性を再解釈する試みだ。

展示作品には、ル・コルビュジエ、フランク・ロイド・ライト、フランク・O・ゲーリー、ピーター・ズントーら著名建築家の作品を被写体としたシリーズのほか、石塚が長年ライフワークとして撮影を続けてきたアラスカの氷河風景も含まれる。建築そのものだけでなく、彼の視線が空間を越え、自然との交錯を描く領域にも及んでいる点が本展の魅力を拡張させる。

また、展示会場には、カッシーナ・イクスシーでも注目の企画展示も併設。ル・コルビュジエ、ピエール・ジャンヌレ、シャルロット・ぺリアンといったモダニズム建築・家具の巨匠たちのコレクション復刻60周年を記念したリミテッドエディションが展示される。建築写真とモダニズム家具との対話を通し、空間を構成する要素同士の共鳴を感じ取る演出になるだろう。