26 October 2025

カラヴァッジョの絵画とカビを通して生と死を見せる青木大祐の写真展

26 October 2025

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東京・新宿の新宿眼科画廊(スペースO)にて10月31日より青木大祐の写真展「MERISIS」が開催される。

青木は自らの身体を事物に見立てたセルフポートレートで作品制作している。写真にカビを発生させる独自技法を用いて表現を行なう。本展では、画家カラヴァッジョの作品をモチーフに、カビを纏ったセルフィーの新作と過去作を披露する。

【ステイトメント】
カラヴァッジョは、キアロスクーロと呼ばれる明暗の強い対比を使い、絵画に劇的なリアリズムをもたらした画家です。
同時に「醜」を描くことで、美の裏側にある老い、死、腐敗といった現実を真正面から扱いました。
彼の光と闇は、腐敗と再生の象徴でもあり、人間の真実に深く迫るものでした。
私もまた、固定された「美」を疑い、カビという有機的な存在を使って作品をつくっています。
骸の上に繁殖したカビは新しい生命を生み出し、光と闇、生と死の境界をあいまいにしてくれる。
その曖昧さは、「シュレーディンガーの猫」のように、生と死が観測されるまで共存している状態に似ています。美と醜もまた、見る人によって揺れ動く、不確定なものだと思うのです。
私の作品はセルフポートレートですが、そこにあるのは個人としての「私」ではなく、ただの肉体、つまり容器のような存在です。
カビを媒介にした身体は、生と死、腐敗と再生の間を行き来する“観測される前の身体”であり、そこに私は美のゆらぎを感じています。
いま、ステレオタイプの美が崩れつつある時代に、私はカラヴァッジョの絵画を出発点に、光と闇そして「カビ」のあいだに潜む新しい美のかたちを作品として展示いたします。

タイトル

「MERISIS」青木大祐写真展

場所

新宿眼科画廊(スペースO)(
東京都新宿区新宿5-18-11)

会期

10月31日(金)~11月5日(水)

時間

12:00~20:00(水曜日17:00まで)

休み

無し

料金

無料

URL

https://daokis.com/

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