19 March 2026

北島敬三がアライアのアトリエを撮影した写真集刊行

19 March 2026

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ALAÏA SF26

アライアが北島敬三とのコラボレーションによる写真集『Alaïa Index No. 0』を発表した。本作は、2026年サマー/フォールコレクションのショー空間でも展示され、メゾンのアトリエで働く人々を撮影したポートレートによって構成されている。

撮影は2026年1月、アライアのクリエイティブ・ディレクター、ピーター・ミュリエの在任下でパリのアライア本社にて行われた。北島が撮影したのは、アトリエで働くチームメンバーたち。被写体はアトリエのユニフォームである白衣を着用し、白い背景の前でバストアップのポートレートとして撮影されている。

これらの写真は、北島が1992年に開始した長期シリーズ『Portraits』の延長線上に位置づけられるものだ。真正面から被写体と向き合う北島のポートレートは、装飾的な演出を排し、被写体の存在そのものを際立たせる。視線は揺るぎなく、表情は中立的でありながら、写真には強い緊張感と存在感が宿る。

『Alaïa Index No. 0』では、ポートレートがインデックスのように並置されることで、個々の人物の肖像を超えた集合的なイメージが立ち上がる。そこでは個人のアイデンティティだけでなく、それらの顔と顔の間に生まれる関係性がメゾンの姿を形作る。メゾンという組織は、まるで一つの人格を持つ存在のように現れる。

本作はまた、アトリエという創造の場へのオマージュでもある。衣服を形作る手や所作、規律に満ちた制作のプロセスに焦点を当てることで、アライアのものづくりが人間の身体と技術、そして時間によって支えられていることを示している。

ミュリエはこのプロジェクトについて、「アライアとはメゾンであり、それを築くのは人々だ」と語る。コレクションはアトリエで働く人々の情熱や時間、感性の結晶であり、この写真集はその存在を可視化する試みとなっている。

彫刻的な服作りで知られるアライアの精神と、北島の厳格なポートレート表現が交差する本プロジェクトは、ファッションと写真の関係を新たな角度から示す試みといえるだろう。

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