東京・高田馬場のAlt_Mediumにて、写真家・原愛花による個展「四角い草原」が5月15日から20日まで開催される。本展では、2023年より継続して制作されている同名シリーズから抜粋した作品群が展示される。
原が着目するのは、人の管理が及ぶ場所と、そこから外れた自然の境界に生まれる曖昧な空間である。放棄された土地や空き地、外来種植物が生い茂る場所——それらは人間と自然のどちらにも完全には属さず、絶えず変化し続けている。本シリーズでは、そうした「自然と人間の間で浮遊する存在」が写真として記録される。
作家自身の経験も、本作の重要な基盤となっている。幼少期を人口300人ほどの小さな町で過ごした原は、土地に根付く感覚を持てないまま複数の土地を移動してきたという。外来種植物に自身を重ね合わせる視点は、“ふるさと”を持たない感覚や、共同体の輪郭から外れた存在としての自己認識と深く結びついている。
作品中には、雪の上に残されたキツネの足跡や、構造物によって切り分けられた空き地など、人と自然の境界を示すイメージが繰り返し現れる。それらは秩序からこぼれ落ちた場所でありながら、植物や動物が新たな関係を結び直す場でもある。原は、その不安定な領域を通して、人間中心の視点から外れた風景を提示する。
本展で示される風景は、単なる自然写真ではない。そこには、土地に属すること/属さないことをめぐる感覚や、境界に立ち続ける身体の記憶が刻み込まれている。
| タイトル | 原愛花 個展「四角い草原」 |
|---|---|
| 場所 | Alt_Medium(東京都新宿区下落合2-6-3 堀内会館1F) |
| 会期 | 5月15日(金)~20日(水) |
| 時間 | 12:00~19:00(最終日17:00まで) |
| 休み | 無し |
| 料金 | 無し |
| URL | https://altmedium.jp/post/202605haraaika/ |
