大阪・心斎橋のギャラリー・ソラリスで、やたなつきの写真展「空点をみつめる眼」が2026年7月21日から26日まで開催される。レンズの焦点をあえて空中に置き、ボケのみで画面を構成する写真シリーズ〈空点〉を発表する。
2002年大阪府生まれのやたは、在学中から「捉え難いものごとの表現」をテーマに、さまざまな素材や方法を用いて制作を続けてきた。2026年に嵯峨美術大学芸術学部・複合領域を卒業。本展では、写真における「前ボケ」と「後ボケ」が複雑に重なり合う現象に着目し、カメラの焦点と人間の知覚の関係を探る。
通常、写真撮影では特定の被写体に焦点を合わせ、対象を明瞭に写すことが前提となる。しかし〈空点〉では、レンズの焦点を空中の何も存在しない一点へと設定する。はっきりと写る被写体を画面から取り去ることで、前景と背景に生じるボケそのものを写真の構成要素として用いている。
色や光、輪郭の曖昧な像が重なる画面には、明確な被写体や物語が存在しない。鑑賞者は「何が写っているのか」を探そうとする一方、その意味を容易には特定できない。そこに生まれるのは、人間の眼が無意識に形や意味を求める知覚と、光学装置として世界を捉えるカメラの眼とのずれだ。
展覧会タイトルの「空点をみつめる眼」は、焦点を空中に置く独自の撮影方法を示している。明確な形や意味を求める人間の視覚では捉えきれない世界を、カメラはどのように見るのか。写真を「対象を写すメディア」とする前提から離れ、焦点やボケといった写真の光学的性質そのものを作品へと転換する試みだ。
| タイトル | やたなつき写真展「空点をみつめる眼」 |
|---|---|
| 場所 | ギャラリー・ソラリス(大阪府大阪市中央区南船場3-2-6 大阪農林会館B1F) |
| 会期 | 2026年7月21日(火)〜26日(日) |
| 時間 | 12:00〜19:00(最終日18:00まで) |
| 休み | 無し |
| 料金 | 無料 |
| URL | http://solaris-g.com/ |
