プラチナプリントとは、写真表現への飽くなき追求が生んだ世界最高峰の写真印画法です。一般的なモノクロの銀塩プリント(ゼラチンシルバー・プリント)は、銀が光に感光する性質を利用した技法ですが、プラチナプリントは白金(プラチナ)を使用します。プラチナは科学的に安定性の高い金属であるために、そのプリントは500年以上美しい状態で保たれると実証されており、極めて耐久性に優れた技法、まさに“瞬間を、永遠に”閉じ込める稀少なプリントといえます。
また耐久性にとどまらずその階調の幅の広さに定評があり、技法最大の魅力といえます。とりわけ黒の締まりが素晴らしく、白に至るグレーの調子はほとんど無限といっていいほどで、こうした点が写真家の垂涎の的である理由でしょう。また紙の表面にコート剤を塗ることがないため、紙本来の風合いを活かした独特のマットな質感も、ほかにはない美しさを演出します。こうしたプラチナプリントには、アルフレッド・スティーグリッツ、エドワード・スタイケン、アーヴィング・ペンら数多の巨匠たちがその表現の豊かさに魅せられ、作品を制作してきました。
アマナサルトでは2012年の設立以来、日本最大級のプラチナプリント工房を擁し、職人の長年の経験と新しいテクノロジーのハイブリッドによる制作で、イモージン・カニンガム、エリオット・アーウィット、荒木経惟、森山大道、杉本博司、サラ・ムーン、坂田栄一郎といった世界的アーティストたちと作品を世に出し、評価を得てきました。
本展ではその魅力を存分に味わっていただくべく、ハーバート・ポンティング、エリオット・アーウィット、森山大道らさまざまなアーティスト作品を一堂に会すことで、プラチナプリントの多面的な魅力を味わっていただきます。一枚一枚時間をかけ、貴重な素材を用いて生まれる上質な世界観は、プラチナプリント以外では味わえないものです。
また本展では写真ファンのみならず、こうした世界観を共有できる企業に向けてのコラボレーションも提案いたします。企業のメッセージを美しいイメージに乗せて500年遺すことが可能なプリントは、企業の大切な記録写真として、周年事業として、顧客への特別な撮影サービスとして、またブランドの世界観を演出するスペシャルブックフォリオとしてなど、さまざまな活用の可能性が考えられます。なお、会場ではこれまでに世界中で活用されてきたプラチナプリントの事例を紹介し、ブランドのプロダクツや活動をプリントしたサンプルも展示いたします。
【出展作家】
・プリント作品
ハーバート・ポンティング、イモージン・カニンガム、エリオット・アーウィット、森山大道、安藤忠雄、サラ・ムーン、坂田栄一郎、ジョージ・タイス、マシュー・ピルスベリー、二川幸夫
・ブックフォリオ作品
荒木経惟、山本昌男、杉本博司ほか
タイトル | amanaプラチナプリント作品展「瞬間を、永遠に」 |
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会期 | 2016年11月18日(金)~2017年1月14日(土) |
会場 | |
時間 | 11:00~19:00 |
休廊日 | 日曜・祝日、12月28日(木)~1月4日(水) |
観覧料 | 無料 |
協力 | 岩手県紫波郡矢巾町、オフィチーネ パネライ、セイコーウオッチ、デサント、バカラ パシフィック、フォルクスワーゲングループ ジャパン、ブルガリ ジャパン、北海道上川郡東川町、リシュモンジャパン モンブラン ほか(五十音順) |