2019年に亡くなった写真家、須田一政の写真集『78』がフランスの出版社Chose Communeから発売された。
本書は「これまでにないアプローチで本を作る」という須田と出版社との約束から誕生した1冊。1971年から1983年にかけて撮影された作品はすべて本書で初公開となる。独特の本質的に都会的な風景が対比と幻想の中で展開していき、どこか場違いな動物と子どもたちのいたずらっぽい表情が街の通りに満ち溢れ、日常的なシーンに奇妙な雰囲気を醸し出す。東京とその周辺の県に広がる須田の印象的な世界には都市のエネルギーがほとばしり、ユーモアを交えながらその本質を明るみにさらしている。須田作品のトレードマークである深くて強いコントラストを持つ黒もまた、それと同じエネルギーを持っている。
収録された写真は須田の逝去後にそのアーカイブからセレクトされたものだが、偶然にも須田の没年齢と同じ「78」枚だった。
タイトル | 『78』 |
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出版社 | |
出版年 | 2020年 |
価格 | 8,000円+tax |
仕様 | ハードカバー/240mm×280mm/128ページ |
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