ニュージーランドの美術家ルーク・ウィリス・トンプソンが2018年度のドイツ証券取引所写真財団賞(Deutsche Börse Photography Foundation Prize)を受賞した。
ドイツ証券取引所写真財団賞は毎年、その前年にヨーロッパで展示または出版され、近代写真に最も大きな貢献をした作品の作家に贈呈され、受賞者には30000ポンドの賞金が与えられる。
今年の受賞者ルーク・ウィリス・トンプソンはプロジェクト「autoportrait」で、アメリカ人女性ダイアモンド・レノルズのポートレイトを撮影した。この女性は2016年7月にアメリカ・ミネソタ州で警官に射殺された黒人男性の恋人だ。事件後多くのメディアに取り上げられ、その顔を全米に知られたレノルズだが、トンプソンが描くのは拡散されたイメージとは異なる彼女の姿。巨大スクリーンの中で独りじっと考えに耽る彼女は、カメラの存在にさえ気付いていないように見える。
ドイツ証券取引所写真財団の取締役アン・マリー・ベックマンは、このプロジェクトについて「今日の複雑化したメディア社会における自己表現やイメージの所有権といった問題を反映し、近代写真に大きな貢献をしている」と言及している。
トンプソンと、その他3名のファイナリスト、マシュー・アセリン、ラファウ・ミラハ、バティア・スッターの作品は、ロンドンのThe Photographers’ Galleryで6月3日(日)まで展示された後、7月22日(日)から9月9日(日)までドイツのMMK Museum für Moderne Kunst Frankfurtに巡回する。
タイトル | 「Deutsche Börse Photography Foundation」 |
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URL | https://www.deutscheboersephotographyfoundation.org/en/support/photography-prize/2018.php |
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