2019年度「Deutsche Börse Photography Foundation Prize」ショートリストノミネート作家4名によるグループ展が、ロンドン・The Photographer’s Galleryにて3月8日(金)より開催される。
1997年から続くフォトアワード「Deutsche Börse Photography Foundation Prize」は、最も名声のある国際的なアワードのひとつ。第22回となる今年のショートリストには、ライア・アブリル、スーザン・メイゼラス、マーク・ラウェーデル、そして アーウェッド・メッセマーの4名が選ばれている。
ライア・アブリルが展示するのは、昨年9月にAperture Foundation Photobook Award のPhotoBoook of the Yearを受賞した作品「On Abortion」。このプロジェクトで作家は、中絶に関する歴史資料やヘイトスピーチの記録、ポートレートを通して、自己決定権の欠如により女性が直面している危険性の概念化を試みている。中絶に対する倫理的・道徳的ディスカッションを展開させながら、社会から置き去りにされている女性の立場に光を当てた作品だ。
スーザン・メイゼラスの「Kurdistan/akaKurdistan」は、クルド人の歴史を扱った繊細なルポルタージュ。フセイン元大統領独裁下で虐殺されたクルド人の集団墓地のドキュメンテーションをはじめ、考古学的調査、地図や家族写真、虐殺事件の生存者との対話を通して、幾層にも重なったクルド人の歴史を提示する。
また、過去40年間にわたり変わりゆく北米の景色をドキュメントしてきたマーク・ラウェーデル は、プロジェクト「Dusk」、「Pictures from Hell」、「We All Loved Ruscha」「Crater」を通して、地理的、歴史的、政治的出来事が北米のランドスケープに残した痕跡に焦点を当てる。
そして「RAF-No Evidence/Kein Beweis 」で アーウェッド・メッセマーは、1968年に結成された極左の民兵組織で、テロリスト集団のドイツ赤軍の歴史を研究した。国や警察署のアーカイブに残された写真や資料を収集、研究、再編し、ドイツ赤軍の始まりについての新たな洞察を提示する。
The Photographer’s Gallery での展示では6月2日(日)まで開催され、5月16日には2019年度「Deutsche Börse Photography Foundation Prize」受賞者発表が行われる。
タイトル | 2019年度「Deutsche Börse Photography Foundation Prize」ショートリストノミネート作家展 |
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会期 | 2019年3月8日(金)〜6月2日(日) |
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