写真、絵画、彫刻、パフォーマンス、金箔を用いた古代芸術を巧みに融合させるイギリス出身のリベリア人アーティスト、リナ・アイリス・ヴィクター。禅の影響を受け、雄大さと豪華さをまとい、神秘的でありながらダークな部分も秘めている。植民地時代の歴史、そして抑圧と不正の下層流にある世界を創造し、私たちの良心と意識をつなぐ。
「Some Are Born to Endless Night – Dark Matter」は、ロンドン生まれのヴィクターにとって英国では初となる大規模な個展。現在、東ロンドンに位置するAutograph ABP内の二つのギャラリーで開催中の本展では、約60点の作品が展示され、その多くが初公開である。
「リナ・アイリス・ヴィクターの壮大な作品は、物語が織り込まれ、歴史が絡み合い、未来を想像させる普遍的な人物として黒人を中心に据える」と、キュレーターのレネ・ムサイはプレス会見で述べている。 「独自の表現の中核にあるのは、複雑で文化的なストーリー、そして黒人であること、存在そのものに対する強い調停である」。彼女の作品は華やかで重層的であり、「歴史と文化に対する深い挑発」が見受けられるとムサイは続けた。
ヨーロッパの肖像画、古典神話、天文学から古代エジプトやアフリカの象徴主義に至るまで、さまざまな芸術的伝統と視覚的影響を用いるヴィクトルの作品は、視覚的に魅力的であり思考を刺激する。複雑に被写体を描き、深いレベルで共鳴し、観る者にジェンダーや抑圧、スピリチュアリティについて考えさせるのだ。
タイトル | 「Some Are Born to Endless Night – Dark Matter」 |
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会期 | 2019年9月13日(金)〜2020年1月25日(土) |
会場 | Autograph ABP(イギリス) |
URL | https://autograph.org.uk/exhibitions/some-are-born-to-endless-night-dark-matter |
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