Q. 「WOMAN」というテーマを掲げるこのコンテストで、どのような作品を期待していますか?
A. 広くとらえられるテーマだと思うので、どういう角度から切り取るのか、あなたにしか撮れない作品をお待ちしています。
© mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery
Q.「WOMAN」というテーマで思い浮かぶ、ご自身の作品を教えてください。
A. 私自身は、写真も映画も作品をつくるときは常にどこかしらに入っていると思っています。どの作品もその角度から見れば、そうであるといえますね。
Q. インスピレーションを得るために行っている習慣はありますか。
A. ありとあらゆることに対して、常にフラットであるように心がけています。情報に踊らされずに世界を見ることができているか、感度が鈍っていないかは気を付けています。
© mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery
Q. 写真家としてだけでなく、映画監督としても活躍されています。静止画と動画の制作において特に違いを意識する点があれば、教えてください。
A. 写真は自分の感情とピタッと直結していて、自分が美しいと思ったときにシャッターを押すとそれが写り込む。感情を写しとって封じ込めるようなもので、理屈ではなく、撮らずにはいられない撮る。それに対して、映画は出演者やスタッフなど100名以上との共同作業になるので、自分の感情や思考をとことん深く掘っていって言語化して共有したうえで、みんなで形にしていくものなので、全然違いますね。
Q. 今後の予定を教えてください。
A. 9月16日〜上野の森美術館で、大規模な個展「蜷川実花展―虚構と現実の間にー」が開催されます。2018年からスタートした巡回展のファイナルなんですが、東京に向けて再構築してかなりアップデートした展示内容になっていますので、ぜひ観ていただきたいです。
©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery
「WOMAN」という言葉には女性という意味のほか、女性というもの、そして女性らしさなど、さまざまな意味が含まれています。蜷川実花は、デビュー当初から女性のエネルギー、美しさや可憐さ、あるいは妖艶さを写真を通して可視化してきました。その毒々しくも魅惑的な色彩を携えたポートレイトや蜷川の代表的なモチーフである花や金魚、セルフポートレートは時代を超えて多くの人を魅了しています。「WOMAN」から広がる多様なイマジネーションを通して、あなたの考える「WOMAN」の写真で表現して見てください。
IMA next第26回、蜷川実花が審査する「WOMAN」へのご応募お待ちしています!
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応募期間 | 2021年8月16日(月)~10月17日(日) |
応募料金 | 2,000円/1エントリー |
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蜷川実花|Mika Ninagawa
写真家、映画監督。木村伊兵衛写真賞ほか数々受賞。映画『さくらん』(2007)、『ヘルタースケルター』(2012)、『Diner ダイナー』『人間失格 太宰治と3人の女たち』(共に2019)監督。Netflixオリジナルドラマ『FOLLOWERS』が世界190ヶ国で配信中。映像作品も多く手がける。2008年、「蜷川実花展-地上の花、天上の色-」が全国の美術館を巡回。のべ18万人の観客を動員した。台北の現代美術館(MOCA Taipei)、上海などアジアを中心に海外でも大規模な個展を開催。動員記録を大きく更新するなど人気を博し、世界的に注目を集めている。2018年、熊本市現代美術館を皮切りに、個展「蜷川実花展-虚構と現実の間に-」が全国の美術館を巡回中。2020年、最新写真集『東京 TOKYO』を発表。
https://mikaninagawa.com/