グッチ創設100周年をセレブレートする夏の京都。
ドラマチックな世界観を三ツ谷想が表現！

グッチがブランド創設100周年を祝して、この夏、京都を舞台に3つのエキシビションからなるスペシャルプロジェクト「Gucci in Kyoto」を発表。

「Gucci in Kyoto」は、最新コレクションである「Aria」を通じて打ち出しされたヴィジョンと美学を体現するエキシビションプロジェクト。長い歴史を持つ清水寺、仁和寺、旧川崎家住宅を舞台に、グッチのこれまでの伝統と未来へのインスピレーションが「再生」をテーマに、京都の歴史や創造性と融合した壮大なものになっている。

そのプロモーションヴィジュアルを、IMAギャラリー所属で京都出身の写真家・三ツ谷想が撮り下ろしたが、三ツ谷は「グッチ×京都」というシンプルなテーマのもと、「Aria」のモチーフの断片を清水寺、仁和寺、竹林の美しい背景に落とし込んだ。今回鮮やかなコラージュによって、グッチのクリエイティビティと京都の一つになったハイブリッドな3枚のビジュアルは、創設100周年のセレブレーションプロジェクトの昂揚感を伝えてくれる。

今回の舞台は3箇所。まず、ヴィヴィッドなグッチカラーにライトアップされた妖艶な雰囲気の清水寺では、「Aria」の世界観を体験できる一夜限りのインスタレーションが招待客限定で開催された。「Aria」とはイタリア語で空気や息吹を意味する言葉。クリエイティブ・ディレクターのアレッサンドロ・ミケーレによるコレクション「Aria」では、ブランドの生命が、光と自然の息吹の中で再生されるストーリーがテーマとなっている。仁王門、西門、経堂、田村堂、本堂、さらには奥の院まで、会場にはドラマチックなコレクションがインスタレーションとして展示され、様々な伝統芸能などが披露された。中でも、「生命再生」のシンボルである心臓モチーフのクラッチバッグはオブジェのように鎮座して、100周年を迎えたグッチの永遠の命を象徴するような特別な情景を演出した。

同時期には招待客に向けて期間限定で、仁和寺においてグッチのハイジュエリーコレクションを開催。「歓喜の庭」を意味する「ホルトゥス デリキアルム」の世界観を具現化した会場構成の中で、見事なハイジュエリーとファインウォッチの新作が披露された。天皇の住まいであった仁和寺の洗練された寺内にアレッサンドロ・ミケーレらしい多様な美の折衷から生み出される万華鏡のような世界が重ねられ、両者の織りなす繊細な美の宇宙に鑑賞者はため息を漏らしていた。

一般向けに公開されたのは、旧川崎家住宅で開催中の体験型エキシビション「グッチ バンブーハウス」。グッチのこれまでのコレクションでもアイコン的な存在であるバンブーハンドルのハンドバッグを中心に、邸内に展示。京都とフィレンツェの二つの都市で世代を超えて受け継がれているクラフツマンシップとクリエイティビティが共鳴し合った空間が体験できる。1920年代に建てられた町家である旧川崎家住宅はここ数年廃墟のようになっていたが、今回のイベントのために邸内、茶室、蔵から庭に至るまで徹底した修復がなされ、グッチの美学の息吹が吹き込まれ新たに再生することとなった。

邸内には、グッチがこれまでに手がけてきたバンブーハンドルバッグの貴重なアーカイブとともに、竹を編んだ作品を制作するアーティスト・四代田辺竹雲斎によるアートワークが展示されており、竹の可能性溢れる空間で繊細な竹加工の技術に目を奪われる。さらに奥に進むと、「Aria」コレクションにまつわるショートムービーを鑑賞できるスペースも。入口入ってすぐそばのライブラリーには、倉田精二や森山大道、荒木経惟、ライアン・マッギンレー、アンドレアス・グルスキーなどの貴重なヴィンテージブックから、スティーブン・ショアやルイジ・ギッリなどの新刊に至るまで、300冊にもおよぶ写真集は『IMA』のキュレーションによるもの。グッチのGGパターンとビー（蜂）モチーフが施された椅子に腰掛けゆっくりと眺めるには、時間が足りないかもしれない。

会期も一週間延長され、事前予約制で8月22日（日）まで開催している。京都に行く機会がある方は、ぜひ訪れてみてはいかがだろうか。