誰もが応募できるオンラインの写真コンテスト「IMA next」第23弾のテーマ「CHANGE」のグランプリ受賞者が発表された。
グランプリは、船渡川一郎の作品「ある空き家」。本作は、育ち枯れゆく植物を通して、空き家の変化とそこに内在するパラドックスをとらえた作品である。審査員を務めた思春期の少女たちのポートレイトなどで知られるオランダ人写真家、ヘレン・ファン・ミーネは選評として下記のように述べている。
“今回のテーマ「CHANGE」として、この作品はとても力強く感じました。リズムのような構成。写真にうつる変化は、育ち枯れゆく植物の生命と変貌していく様を描いています。作家が毎度同じ場所に戻り、「CHANGE」の撮影を続け、シンプルでありながら力感みなぎるようにとらえることで、写真は移り変わる美しいリズムとして表現されています。観ていて楽しいですし、間違いなくこのコンテストの優勝作品だといえます!”
なお、ショートリストにはスティーヴ・ステンゼル、ダイアナ・チェレン・ナイグレン、半田/哲平、Izuki Matsuda、菊池真未の5名の作品が選ばれた。公式サイトにはショートリストの選評と受賞作品がそれぞれ掲載されている。
タイトル | 「IMA next」THEME #23 “CHANGE” |
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審査員 | ヘレン・ファン・ミーネ |
グランプリ | 船渡川一郎「ある空き家」 |
ショートリスト | スティーヴ・ステンゼル「Lutheran Church Being Moved」 |
URL |
▼グランプリ
船渡川一郎「ある空き家」
ある家をみつけた。表札はなく、ポストにはガムテがはられて確実に人は住んでいない。そもそも入れない。空き家とは時間から脱落した場所だと思っていたが、この家には確実に時間が存在している。生きている空き家というパラドックス感を表現してみた。
船渡川一郎|Ichiro Funatogawa
1975年生まれ。日本大学農獣医学部(現 生物資源科学部)卒業。2019年 japan photo award受賞。日常と非日常のあいだを探して散歩中。