モード雑誌『Numéro TOKYO』は、編集長・田中杏子がホストとなり、同誌にゆかりのあるクリエーターをゲストに迎えるオンラインサロンをスタートした。第一回のゲストは、ホンマタカシ。『Numéro TOKYO』1・2月合併号「写真のチカラ」掲載のインタヴューでホンマが語った、誰でも写真を簡単に撮影・編集し、自由に発表できるようになった時代において、写真はどのように見て、扱うのかが重要になったという視点を軸にした全2回のレクチャーとなっている。1月29日(金)に前編はすでに配信されたが、2月19日(金)の後編は14日(日)23:59まで申し込み可能。
前編では、まずホンマ自らが実践してきた事例を挙げながら、アート、ファッション、建築、食、音楽などどんなジャンルにも接続できる写真の本質、可能性について語られた。ホンマが1990年代にロンドンで活躍していた際に雑誌『i-D』編集長やアートディレクターに「何を撮りたいのか?」と問われて自分の背景を見つめ直し、アイデンティティのひとつと気づいた「東京」、ファッションや建築など異なる被写体を全て同等に扱う視点、時代が変わっても自身は変わらないという姿勢などさまざまなエピソードからは、写真家として長いキャリアを築くための学びも多かった。
写真の可能性についてのトークの後には、“いい写真”とは何か?というレクチャーの本題へ。外の世界に素晴らしいものがあると考えるホンマは、撮影者として成果物をコントロールするようなことはせず、ニュートラルな状態でシャッターを切るため、意図せずに“いい写真”が上がってくることに喜びを感じるという。それが、一般的に“失敗写真”と思われるカットであっても。ファウンドフォトを使って魅力的なストーリーを生み出すのが得意なオランダ人のアートディレクター、編集者のエリック・ケッセルスの作品集や、ホンマが開催したワークショップ参加者による“失敗写真”を紹介しながら、他者が撮った写真、世間的にウケそうな“いい写真”ではないからと省いてしまっていた写真にも目を向けて、新たな視点で“いい写真”を考察していった。
2月19日(金)配信予定の後編では、前編の参加者が提出した“失敗写真”の中からホンマがいくつかピックアップして講評も行われるとのこと。写真の見方や扱い方にフォーカスすることで写真の新しい可能性を探求する機会をお見逃しなく!
タイトル | Numéro TOKYO SALON vol.1 写真家・ホンマタカシが教える「いい写真」とは?(後編) |
---|---|
日程 | 2021年2月19日(金) |
時間 | 19:30〜20:45 |
申込期限 | 2月14日(日)23:59 |
URL |
2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。