金村修の写真展「Suck Social Stomach」が銀座・IG Photo Galleryで11月20日(火)から開催される。
“写真は色が付くことでリアリティーを獲得するのではなく、むしろ色はリアリティーを破壊する”と金村はいう。金村は本展のステートメントで、写真表現の主流がモノクロからカラーへと転換していった意味について言及している。モノクロ写真は白から黒までの限られた領域で世界を表現するため、作家が主体的に画面を統御するために適している。それに対してカラー写真の「色」は作家の主体的な表現に対するノイズであると指摘する。
金村自身も初期からモノクロの写真作品を発表し、作家としての主体性を確立してきた。作品は国内外で高い評価を受け、現在まで多くのファンによって金村作品の魅力は論じられている。画面の中に情報を詰め込みながら、その一方でそれらの情報が何の価値をも持たないことを見る者に突きつける冷めたまなざしは、都市の実相を暴露し、予測不可能なスピードで進行する情報化社会のまやかしを厳しく批評する。
本展では、約4,000枚におよぶデジタルカラー写真を展示。ステートメントの中で、写真の近現代史を資本主義の果てなき空洞化と重ね合わせて論じている金村がどんな展示を作り出すのか、ぜひギャラリーで確かめてみては。
なお会期中11月24日(土)には、IG Photo Galleryディレクター・タカザワケンジとのトークイベントが行われるほか、会場ではステートメントが800部限定で無料配布される。
タイトル | 「Suck Social Stomach」 |
---|---|
会期 | 2018年11月20日(火)~12月15日(土) |
会場 | IG Photo Gallery(東京都) |
時間 | 12:00~20:00(最終日は17:00まで) |
休館日 | 日月木曜(ただし11月22日は開館、23日は休館) |
URL |
2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。