新宿・KEN NAKAHASHIで、美術家・原田裕規の個展「One Million Seeings」が開催中。
原田は、人々が見過ごしがちなモチーフに焦点を当て、挑発的な問題を提起するプロジェクトで知られる美術家。バブル期に一斉を風靡したクリスチャン・ラッセンや、心霊写真をテーマにしたプロジェクトを2012年から展開し、数々の展覧会や書籍を発表するなど、注目を集めている。
本展は心霊写真のプロジェクトから発展させた、原田にとっては初めての試みとなる映像作品とデジタルコラージュで構成。新作の映像作品は、「見届けること」や「意味を与えること」を念頭に、搬入期間中のギャラリーで十数時間にわたり観客不在のパフォーマンスを行い、その様子をノンストップで記録し作品化する。
制作の背景には、原田がここ近年、個人的にも社会的にも、不条理な人間の憎悪、暴力、嫉妬などの感情を体験/目撃してきたことがある。合理的な解釈を見出すことすら難しい、理解不能な悪意に見舞われたとき、人はつい言葉を失ってしまうが、原田は、「ある出来事について語る言葉が奪われてしまったときにこそ、その出来事をできるだけ長く『ただ見る』ことによって、新しい意味や存在理由を組み立て直すことができるのではないか」と語る。
また映像とあわせて、2019年から制作が始められたデジタルコラージュの新シリーズも展示されるほか、10月25日(金)19:00から26日(土)19:00にかけて、24時間特別上映会が行われる。上映会中は入退場自由。
タイトル | 「One Million Seeings」 |
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会期 | 2019年10月8日(火)~10月26日(土) |
会場 | KEN NAKAHASHI(東京都) |
時間 | 11:00~19:00 |
休館日 | 日月曜 |
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