PUGMENT「Never Lonely」展、出身地を遠く離れ日本へやってきた洋服を移民に見立た作品

11 June 2020

AREA

東京都

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PUGMENT “Never Lonely”

PUGMENT「Never Lonely」展が、六本木・タカ・イシイギャラリー コンプレックス665で6月20日(土)まで開催中。

PUGMENTは2014年に大谷将弘と今福華凜によって東京で創設されたファッションレーベル。人の営みを通して服の価値や意味が変容していくプロセスを観察し、服の制作工程に組み込む。ファッションにまつわるイメージと人との関係性に着目し、既にある価値・環境・情報について別の視点を持つための衣服を発表している。

本作品は、出身地を遠く離れて日本へやってきた洋服を移民に見立て制作されている。展示されている服は、日本に輸入された海外製品の古着を異なる生産国同士で組み合わせ、安全ピンで接合されており、服を包むターポリン素材の衣類カバーには、日本のファッション誌で古くからある「置き画」という方法で撮影した写真が印刷されている。

置き画とは、服を人に着せずに平面に置いた状態で撮影する手法で、置き画の歴史を紐解くと、1868年に遡る。日本の洋装は、主に明治天皇が洋装化を指導したことからヨーロッパから流入し、その後1945年にGHQによる占領でアメリカの日常着が流入した時期を通して一般化した。和服は一着に小物を添え完結するのに対し、洋服は複数のアイテムを組み合わせて着用するため、日本人向けの雑誌上でコーディネートを指南するために置き画という撮影方法が生まれた。また、洋服同士を接合するのに使われている安全ピンは、2016年に英国で欧州連合離脱が決定した際や、ドナルド・トランプが米大統領選で勝利した後に、移民やマイノリティグループに対してのヘイトクライムに対抗する意思を示すために安全ピンを服につける運動を参照している。

異なる時代や文化の要素が集まり混ざることで新たなアイデンティティが生まれる時代背景と、海外文化の流入により独自の文化を発展させてきた戦後日本の服飾史を共通したプロセスととらえ、本作品に重ね合わせている。

タイトル

PUGMENT「Never Lonely」

会期

2020年6月6日(土)~6月20日(土)*アポイントメント制

会場

タカ・イシイギャラリー コンプレックス665(東京都)

時間

12:00~18:00

休廊日

日月曜、祝日

URL

https://www.takaishiigallery.com/jp/archives/22193/

Courtesy of Taka Ishii Gallery

Courtesy of Taka Ishii Gallery

Courtesy of Taka Ishii Gallery

Courtesy of Taka Ishii Gallery

Courtesy of Taka Ishii Gallery