大塚広幸「身体の在りか」展が、8月14日(金)からEMON PHOTO GALLERYで開催される。
大塚は1978年、群馬県生まれ。東京総合写真専門学校で工学と芸術を学び、光の透過、反射、屈折というガラス特有の幾何光学に着目して創作活動を行っている。大塚の創作は、被写体は何であるかの前に写真とガラスの融合が前提となり、その特徴は大きく3つあげられる。 1つは、感覚が介入しないインターネット上の画像を被写体に使うこと。2つ目は、液晶ディスプレイの表面を剥がしてそこに液体シリコンを塗布したガラスを密着させ、そこに生まれる無数のレンズ効果を再び拾い上げるようにしてRGB信号を大判カメラで記録するというプロセス。3つ目は、ガラス職人の技術を活かし自ら削り出したガラスフレームに閉じ込めること。このようにいくつもの工程を踏む手仕事によって揮発性のネット画像は彫刻へと接近していく。
デジタル信号とガラス。一見遠い関係にあるものをむしろ複合ととらえ、世の中のさまざまな社会問題をも取り込んで美に変換させようとする。ゲルハルト・リヒターやさらに遡ればマルセル・デュシャンのガラス作品からの影響も少なくないと話す大塚のチャレンジ。その立体作品の多くはガラスを削り出す繊細な仕事とまさに重量との戦いだという。
本展「身体の在りか」では、自然と命をテーマに作品20点を展覧。1mを超える大型立体作品をメインに大小の平面作品をリズミカルに構成し、光を取り込む空間インスターレーションとしても見どころだ。
タイトル | 「身体の在りか」 |
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会期 | 2020年8月14日(金)~8月29日(土) |
会場 | EMON PHOTO GALLERY(東京都) |
時間 | 11:00~18:00 |
休館日 | 日曜、祝日 |
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