顧剣亨の個展「A PART OF THERE IS HERE」が、YUKIKOMIZUTANIで3月9日(火)より開催される。
本展では、さまざまな都市を展望台からとらえた「Cityscape」シリーズ、作家自身が内モンゴルの貯炭場に足を運び石炭の山を撮影した「Dark Mountain」シリーズが展示される。「Cityscape」は、「デジタルウィービング」と顧が呼ぶ手法で、複数の写真から1枚のイメージを生み出してきたシリーズ。「デジタルウィービング」とは、画像編集ソフトで縦列と横列それぞれで、1ピクセルずつ削除と保留という動作を手作業で何万回も繰り返した後、写真4枚をデジタル上で重ね合わせる手法である。そうして完成したイメージはまるで織物のように美しい印象だが、テクノロジー社会における身体性の喪失から断片化された現代人の都市像を浮かび上がらせる。「Dark Mountain」シリーズは、石炭が都市を生み出し、その都市を維持するために石炭が採掘され続けているという事実を表している。
「『眼球』に特定された視覚のみならず、行動とそれに伴う身体を含む時間的な厚みによって、空間を認識している」という顧。現代社会で効率的を重視することで身体をもって経験することを失い、流れてくる大量のイメージを無意識に取り込み、断片化された「ここ(here)」と「そこ(there)」を繋ぎ合わせ「認識」を構成する人々や都市のあり方を問いかける。
また、YUKIKOMIZUTANIは今年TERRADA ART COMPLEXⅡにオープンしたばかりのギャラリー。まだ足を運んだことのない人もこの機会に訪れてみてはいかがだろうか。
タイトル | 「A PART OF THERE IS HERE」 |
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会期 | 2021年3月9日(火)~4月10日(土) |
会場 | YUKIKOMIZUTANI(東京都) |
時間 | 12:00~18:00(金曜は20:00まで) |
休廊日 | 日月曜 |
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2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。