現在、RPS京都分室パプロルでは、鈴木萌による「底翳・Chose Commune Edition 出版記念展」を開催中。タイトルの「底翳」(そこひ)とは、底にある翳、眼球内に潜む翳を指し、何らかの眼内部の異常により視覚障害をきたす目の疾患の俗称に由来する。本作は、鈴木が緑内障を患い、徐々に視力が失われていく元ジャーナリストの父親を題材とした作品である。もともと本でのアプトプットを想定していたため、2019年にReminders Photography Stronghold(RPS)で開催された写真集制作ワークショップ「Photobook as Object」に参加し、翌年にアーティストブックを発表。その後、同作品はKassel Dummy Book Awardの特別賞やMACK First Book Awardのショートリストを経て、アルル国際写真フェスティバルのダミーブック賞を受賞。2021年にはRencontres Arlesとルマ財団の協力のもと、フランスの出版社Chose Communeより新たな編集で普及版が刊行されました。
本展示では2020年出版のアーティストエディションからどのような編集の変遷を経て、新装版の「底翳」が作られたのか、 作家のスケッチブックや出版社との往復書簡をたどりながら制作の舞台裏まで垣間見れるとのこと。さらに会場ではRPS特典(スペシャルオリジナルプリント)付きの「底翳」(Chose Commune版) も販売されている。ぜひこの機会に、展示、写真集ともにチェックしておきたい。
タイトル | 「底翳・Chose Commune Edition 出版記念展」 |
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会期 | 2022年8月13日(土)〜8月21日(日) |
会場 | RPS京都分室パプロル(京都府) |
時間 | 13:00〜19:00 |
URL | https://reminders-project.org/rps/rpskyotopaperoels_moesuzukiexjp/ |