31 March 2025

時吉あきな個展「Liminal Suite」境界を張り合わせ、見慣れない世界へ

31 March 2025

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京都・BnA Alter Museumにて、3月29日より時吉あきなの個展「Liminal Suite」 が開催されている。

タイトルとなる「Liminal Suite」は、境界を表すLiminalと連続を表すSuiteを組み合わせた造語。これは時吉が制作で多用する「コラージュ」手法によって現れる張り合わされた素材同士の切断面/境界の連続である作品そのものを表していると同時に、見慣れた場所が通常の文脈を欠いて提示されるネットミーム「Liminal Space」、そしてホテルである当館にちなんで構想されたもの。

20世紀キュビズム以降美術の文脈において、「コラージュ」とは元の「糊で貼り付ける」こと以上に、他の領域(もしくは他の時間)に属していた諸要素を、新しい芸術のコンテクストに移すことを意味する。この移動もしくは過渡的なタームが展開される場所が本展「Liminal Suite」であり、時吉が過去/現在と制作を続ける作品群でもあるという。 2016年より始まった時吉のコラージュ手法を用いた作品制作。現実の空間にある対象を写した複数の写真を素材として三次元的に貼り合わされ構成された立体や、それらを含むインスタレーション。特にその中心となるペットをはじめとした小動物を再現する立体シリーズは、生活圏が近しくとも人ならざる対象を設定し、その対象が感覚する空間作品としても提示される。ここでも時吉の、人から対象への感性的な移動に対する関心が顕になっていると言えるだろう。

本展では、これら対象の再現である立体作品を、再度撮影、プリントし現実に再配置・構成され再々撮影された写真作品「A・KU〜感」(≒亜空間)を中心に展示される。これまでの立体作品のインスタレーションビューを自身で撮影していた感覚から着想を得て2024年からスタートした「A・KU〜感」シリーズは、これら立体作品に現れる表面と奥行きの微弱な振動をより象徴的に表しているものである。KYOTOGRAPHIEのサテライトイベントKG+ 2025としても見逃せない本展、時吉がどのような異界を繰り広げてくれるのか、ぜひ目撃したい。

タイトル

時吉あきな 個展「Liminal Suite」

会期

2025年3月29日(土)~6月1日(日)

時間

11:00〜20:00

休館日

会期中無休

場所

BnA Alter Museum 1/2F (京都市下京区天満町267-1)

料金

無料

URL

https://bnaaltermuseum.com/event/LiminalSuite/

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