東京・日本橋馬喰町のPARCELで2月28日より西野壮平の個展 「Behind the clouds」が開催される。
西野は2003年より、自らの脚で都市を歩き、撮影した膨大な数の写真を一点一点手作業で切り出し、貼り合わせることで、一枚の記憶の中の地図へと立ち上がらせる《Diorama Map》シリーズを継続。本展では、約20年にわたる「東京」の変遷を辿る定点観測的な作品群とともに、飛行機の窓越しに捉えた「雲」を主題とする新シリーズ《FL350》が発表される。
拠点を伊豆に移して以降、日常的に目にする富士山に雲がかかっていたことをきっかけに、西野は作品の中にも雲を取り入れ始めた。大和絵に見られる「すやり霞」のように、雲越しに景色を捉える表現に着目しながら、画面上の遠近や視点の操作について新たな関心を深めたという。「Tokyo 2024」では、雲を介して都市を捉えることで、写真と絵画の関係性があらためて問い直されている。こうした関心は、「空を越えること」から始まる自身の旅の原体験とも静かに呼応する。

Sohei Nishino, Detail from FL350,005, H.83 x W.135 cm, 2025
本展では、10年ごとに制作されてきた《Diorama Map》シリーズ「Tokyo 2004」「Tokyo 2014」「Tokyo 2024」を一堂に展示するほか、最初期の未発表作「Tokyo 2003」も公開。 初期の「空中散歩」のような俯瞰視点から、生活者の目線、そして最新作の「雲越し」という絵画的視点へ、約20年間の制作の変遷と視点の深化を辿る。幾層にも重なった多視点のレイヤーは、都市を巨大な一つの生命体として描き出し、同時に都市を通して見えてきた西野自身の「自己肖像」を浮かび上がらせる。
「Behind the clouds」と題された本展は、都市、旅、記憶、そして雲という要素を手がかりに、西野壮平の写真表現がいかにして視点を拡張し、世界との距離を測り直してきたのかを体感できる。

Sohei Nishino, Detail from Diorama Map Tokyo 2024, H241.6 x W181.5 cm, 2024
| タイトル | Behind the clouds |
|---|---|
| 場所 | PARCEL(東京都中央区日本橋馬喰町2-2-1 DDD hotel 1F) |
| 会期 | 2月28日(土)~4月12日(日) |
| 時間 | 14:00~19:00 |
| 休み | 月・火曜日、祝日 |
| 料金 | 無料 |
| URL |
