25 April 2026

ロバート・ロンゴが約30年ぶりに日本で個展を開催

25 April 2026

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© 2026 Robert Longo/Artists Rights Society (ARS), New York.

© 2026 Robert Longo/Artists Rights Society (ARS), New York.

© 2026 Robert Longo/Artists Rights Society (ARS), New York.

© 2026 Robert Longo/Artists Rights Society (ARS), New York.

麻布台ヒルズ内のPace 東京では、6月17 日までロバート・ロンゴの新作および近作の木炭ドローイングと彫刻の展覧会「Angels of the Maelstrom」が開催中だ。

ロンゴにとっておよそ30年ぶりの日本での個展となる本展では、日本とアメリカの文化的影響や交流、そして両文化が彼の作品形成にどのように関わってきたかを考察する。

この10年間、ロンゴはメディアに登場するイメージへの関心を一層深めており、その中には2021年1月6日のアメリカ連邦議会議事堂襲撃事件やブラック・ライヴズ・マター運動に関する一連の報道も含まれる。光と影に細心の注意を払いながら、白黒のハイパーリアルな木炭ドローイングを幾重にも重ねて描き、報道写真やインターネット上の抗議活動、社会的混乱、戦争のイメージをもとに、細部まで描きこまれた作品を展開。参照するイメージを壮大なスケールと感情に強く訴えかける構図に変換しながら、ロンゴは権力、暴力、そして国家的神話の形成について考察しつつ、同時に未来への希望を打ち出している。

Pace 東京での展示に向けた制作において、ロンゴはパウル・クレーの水彩モノプリント《Angelus Novus》(1920年)に着想を得ている。これは、好奇心に満ちた天使が宙に浮かび、羽ばたこうとしている、あるいは降伏しようとしている様子を描いた作品だ。この作品をかつて所有していたドイツの哲学者ヴァルター・ベンヤミンは1940年の論文「歴史の概念について」において、この天使を未来の証人である「歴史の天使」として言及し、このように記している。

「彼は顔を過去へ向けている。(中略)だが、楽園からは嵐が吹きつけていて、その風が彼の翼に孕まれている。しかも、嵐のあまりの激しさに、天使はもう翼を閉じることができない。この嵐が彼を、彼が背を向けている未来へと抗いがたく追い立てていく」。

ロンゴは砕ける波、海に沈むクジラ、咲き誇る牡丹など、多様な象徴的なイメージを取り込みながら、文化を横断する寓話的な神話と古代の原型について探究する。ギャラリーの二つのフロアにわたる展示の中心となるのは、《無題(American Samurai)》と題された、ロサンゼルス・ドジャースのスーパースター大谷翔平を描いたドローイング。ロンゴにとって典型的なアメリカの娯楽である野球の世界で活躍する日本人選手としての大谷は、二つの文化の交錯を強く物語る存在なのだ。

この他、牙を剥き出した迫力のあるトラの肖像、葛飾北斎にインスパイアされたうねる波、霧に包まれた山並み、咲き誇る花々など、自然界を主題とした作品に加え、ジョン・F・ケネディや、ジャッキー・ケネディ・オナシス、そしてエルヴィス・プレスリーといった20世紀アメリカのアイコニックな人物像を描いた新作のドローイングも発表される。

タイトル

Robert Longo: Angels of the Maelstrom

場所

Pace ギャラリー(東京都港区虎ノ門 5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザ A 1-2 階)

会期

4月16日(木)~6月17日(水)

時間

11:00~20:00(日曜日は18:00〜20:00、それ以外は19:00〜20:00がアポイントメント制) 

休み

月曜日

料金

無料

URL

https://www.pacegallery.com/exhibitions/robert-longo-angels-of-the-maelstrom/

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