15 September 2026

「故郷」は過去ではなく、更新されていく。蓮井元彦と倉島水生の二人展開催

15 September 2026

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故郷 フライヤー

写真家・蓮井元彦と倉島水生による二人展「故郷」が、2026年9月16日から10月5日まで、東京・御徒町の229GALLERYで開催される。二人がそれぞれ自身の故郷を撮影し、土地と記憶、家族、そして時間の経過によって変化していく「故郷」のあり方を見つめる。

本展の原点となったのは、約2年前に二人が制作したZINE「故郷」。今回の展覧会に向け、蓮井の故郷である東京・国分寺と、倉島の故郷である岐阜・飛騨高山を、二人と229GALLERYのメンバーがともに訪れた。普段は一人で撮影することの多い二人が、他者とともに故郷を歩き、かつて過ごした場所やそこにまつわる記憶を語る。その経験は、2年前とは異なる距離から故郷を捉え直す機会にもなったという。

蓮井にとって国分寺は、家族も実家もなくなったことで「少し閉じかけていた」場所だった。今回、仲間とともに小学校や図書館、神社、中学校、昔住んでいた家の周辺などを歩き、35年間通うラーメン店で食事をする。その翌日には偶然、中学時代の同窓会への誘いが届き、28年ぶりに同級生たちと再会した。過去の記憶によって成立していた故郷に、新しい人間関係と記憶が書き加えられる。蓮井はその変化を「僕の故郷は第二章へと進んだのかな」と綴っている。

一方、倉島は2年前のZINEで、「故郷とは家や土地であり、それは人間が完全に所有できるものではなく、本当のところは故郷なんてないのかもしれない」と記した。その言葉をきっかけに、高山で暮らす母親から届いたのが、自身にとって現在の住まいこそ、子どもたちとの喜怒哀楽の記憶が息づく「HOME」なのだという言葉だった。

その後の5年間で家族の形は変化し、近づいたり離れたり、ときには血縁者さえ他人のように感じたりするなかで、倉島自身の「故郷」や「家族」に対する考え方も変わり続けてきた。血がつながっているからといって、すべてを理解し合えるわけではない。それでも母や姉たちが健やかに日々を送っていること自体を幸福だと感じる。故郷を特定の土地や家に固定するのではなく、人との関係や記憶の変化から捉え直している。

二人の写真から浮かび上がるのは、「帰る場所」として固定された故郷ではない。そこから離れ、時間が経ち、人間関係や自分自身が変化することで、その意味もまた書き換えられていく。かつての記憶を記録するだけではなく、現在から過去を見返し、さらに新しい記憶を重ねていくこと。蓮井と倉島、それぞれ異なる二つの「故郷」を通して、鑑賞者自身が自らの帰る場所や、そこから現在まで続く時間について考える展覧会となる。

タイトル

蓮井元彦 × 倉島水生「故郷」

場所

229gallery(東京都台東区台東4-24-2)

会期

2026年9月16日(水)〜10月5日(月)

時間

12:00〜19:00(土日祝20:00まで、入場は閉館30分前まで)

休み

9月29日(火)

料金

併設カフェで1ドリンクオーダー制

URL

https://www.instagram.com/229.4242/ 

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