片山真理が一般財団法人森現代芸術財団(MoriCAF)主催による「森アートアワード2026」のグランプリを受賞した。本アワードは、日本の現代美術の中堅作家を対象とした新たな支援制度として創設され、国際選考委員会が国内推薦委員による一次選考を経て最終審査を行う方式を採用している。国際選考委員は片岡真実(森美術館 館長)、ラーナ・デヴェンポート(南オーストラリア州立美術館元館長)、グレン・ラウリィ(ニューヨーク近代美術館館長)、フランシス・モリス(テート・モダン元館長)、スハーニャ・ラフェル(Ⅿ+館長)、ユージン・タン(ナショナル・ギャラリー・シンガポール館長)の6人。
グランプリ受賞者には賞金1000万円と、森美術館との共催による個展開催の機会が提供されるほか、ファイナリストとして選出された小泉明郎、目[mé]、山城知佳子にはそれぞれ賞金100万円が授与される。
片山真理は1987年生まれ、群馬県在住。自身の身体と日常をめぐる制作を軸に、写真や縫い物、オブジェなど多様なメディアで表現を展開してきた。近作《tree of life》などの作品は、身体性と文化的記号を交差させる独自の視座によって国内外で高く評価されている。
国際選考委員会は、片山の制作について「身体性を拡張する力強い概念とイメージの融合」と総評。選考委員長の片岡は、「フィルムを用いた写真や刺繍、縫製といった手仕事を通じて、自身の身体の境界を拡張する可能性をポジティブに社会へ提示している」と評した。片山はスマホを片手に関係者への感謝とともに「私たちは決して一人ではない。世界そのものがリフレクションの舞台であり、この世界は私たちの巨大なセルフポートレート」と喜びを語った。
今後、森アートアワードはグランプリ受賞者の展覧会開催と並行し、海外の美術関係者との交流や発信機会を強化。国内中堅作家の国際的なプレゼンス向上を目指す取り組みとして、注目が集まる。
