カナダ人フォトグラファー、ギヨーム・シモノーの作品集『EXPERIMENTAL LAKE』がMACKから刊行された。
本作は、公共の利益と必要悪というふたつを並べた“双対性の原理”から着想を得ており、世界的に有名な自然研究所を囲む原始のままの状態にある58の湖についての作品集というよりは、外部の目として客観的に観察し、自分たちによる省察の域を越えて世界を熟考するための手段として、隠喩に富んだこの淡水湖の写真を用いている。
物語的な記録や解釈への依存を引き剥した上で、水生植物と陸生植物の生命体やその地域を拠点とする国際的な科学者団体が使用した手作り器具といった物の間を縫って、イメージのシークエンスが流れていく。
得体の知れないループ状のモチーフによって結びつけられた本作の写真群は、ひとつの明るく照らされた旅路へと我々を誘う。
タイトル | 『EXPERIMENTAL LAKE』 |
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出版社 | |
価格 | 6,000円+tax |
発行年 | 2018年 |
仕様 | ハードカバー/220mm×290mm/80ページ |
URL | https://twelve-books.com/collections/all/products/experimental-lake-by-guillaume-simoneau |
2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。