写真を再考察し生み出した新たなる表現、
石井靖久写真集『Staining』

医師・写真家の石井靖久による初写真集『Staining』。

18 January 2019

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Staining

石井靖久は1980年、東京都生まれの医師・写真家。海外ではYasuhisa Ishii名義で作品を発表。昨年4月にはライカギャラリーロサンゼルスで日本人初となる写真展を開催した。

キヤノン主催の写真家オーディション「SHINES」で入選し、町口覚をデザイナーに迎え制作された本書は、入選者の中で唯一パリフォトで販売された作品。

眼ではなく脳で補正・構築される視覚は各人の脳の個性に強く依存すると考え、アーカイブに散在する抽象的な写真群に脳の深層が表出していると仮説を立て、自身の文脈、つまり医学的・科学的な背景に沿った補正・観察を行い考察した新コンセプト。本コンセプトでは、細胞や組織を顕微鏡で観察する際に用いる「染色」という手法を使い、実際に写真群を染色・観察・複製することで、モノクロームが“色”を纏い再作品化された。それらを論文形式で1冊にまとめたものが本書『Staining』である。

考察のセクションにおいて“色”の理由が紐解かれているが、それはぜひ書籍で確認されたい。また、見る人の脳の個性によって色や形の認識に違いがあることを表現するが如く、本書の表紙は作家により1枚ずつ「染色」されており、30部全てが異なる仕様となっている。

タイトル

『Staining』

出版年

2018年

仕様

ハードカバー/275mm×205mm/140ページ

URL

http://www.yasuhisaishii.tokyo/

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