黒人差別という負の遺産を写しとる、
ロザリンド・フォックス・ソロモン『LIBERTY THEATER』

1970年代から90年代にかけて撮影された、黒人差別の歴史を写真でとらえた作品集が刊行。

26 January 2019

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LIBERTY THEATER

アメリカ人フォトグラファー、ロザリンド・フォックス・ソロモンの作品集『LIBERTY THEATER』がMACKから刊行された。

本書は、アメリカ南部の人種、階級、分離を鮮明に描いた1冊。1970年代から90年代にかけて撮影されたこのプロジェクトは、アラバマ州のスコッツボロ裁判所の芝生の上で始まった。この場所が舞台となった歴史的な冤罪事件「スコッツボロ事件」において、無実のアフリカ系アメリカ人の少年らが強姦罪で逮捕投獄され、人生の大部分を死刑囚として刑務所で過ごしている。

ソロモンはこの街で毎月開かれるマーケットに鳴り響く、異なる文化的イデオロギーやファンタジーが奏でる不協和音を写真にとらえたが、その背景にはこの裁判所の影が常に見え隠れしている。そしてソロモンは、アラバマからジョージア、フロリダ、ルイジアナ、ミシシッピ、テネシー、そしてサウスカロライナへと旅をして、ひとつの大きなシリーズを撮り続けた。

ソロモンが描き出す世界は、身分や性別による分離がまかり通る社会、暗黙のあからさまな人種差別、自由に対する相反する見解など、今日のアメリカで益々顕著になっている差別という負の遺産について私達に語り掛けている。

タイトル

『LIBERTY THEATER』

出版社

MACK

価格

6,000円+tax

出版年

2018年

仕様

ハードカバー/198mm×248mm/128ページ

URL

https://ja.twelve-books.com/collections/all/products/liberty-theater-by-rosalind-fox-solomon

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