独特の感性で家族の姿を刻む、深瀬昌久『FAMILY』

深瀬の家族を20年近く撮り続けた写真集がMACKより刊行。

20 August 2019

Share

FAMILY

深瀬昌久の写真集『FAMILY』がMACKより刊行された。

深瀬の家族は3代にわたって写真館を経営する家系で、弟の了暉が3代目を引き継いでいた。1971年、弟と妹に家族ができたことですっかり大所帯に成長した一家と再会した深瀬は、彼らを写真館の撮影スタジオに集めて家族の記念写真を撮影することにした。しかしそれは単なる家族写真の形式に留まらなかった。腰巻きひとつを身につけた半裸姿の妻を家族の中に投入したのである。

この異様な家族写真はその後、妻だけでなくさまざまな女性モデル達を迎え入れては深瀬の手によって撮影が継続された。定点撮影されることによって家族の年々の変化が精密に確かめられ、それは一家族の歴史の断片を物語る記録として成立するが、その一方では随所に深瀬が仕込んだ虚構が混じる。

伝統的な家族写真のパロディとして軽快に撮影が開始された本作は20年近く月日をかけて撮影されることによって、結果的には一家の栄枯盛衰を残酷なほど克明に記録するものに仕上がった。

タイトル

『FAMILY』

出版社

MACK

価格

7,800円+tax

出版年

2019年

仕様

ハードカバー/310mm×230mm/96ページ

URL

https://ja.twelve-books.com/collections/all/products/family-by-masahisa-fukase