アメリカ人写真家、セス・ロウアーの作品集『UNITS』には、1994年から2017年にかけて撮影された多種多様で日常的な素材や状況が写し出された作品が収録されている。
何枚かでセットになっているものや、ものの一部分あるいは同じものがいくつも並ぶものなど、こうした風景の中でロウアーは、ものを測る際の基準、重要性、実在と体験の境界についての曖昧な問いかけなど、何らかの完全性あるいはその欠如を探し出している。木の幹に覆いつくされた看板、並んでいるたくさんの漏斗、眩しい太陽の下で売りに出されている調理台。どこでひとつの単位が終わり、どこから別の単位が始まるのだろうか。
本書に寄稿するアメリカ合衆国の哲学者グレアム・ハーマンは、このようなピースが「終着点、より大きなシステムに半分埋もれているにも関わらず、その土地だけのアイデンティティを保持している閉ざされた区域」であると書いている。
タイトル | 『UNITS』 |
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出版社 | |
出版年 | 2019年 |
価格 | 6,400円+tax |
仕様 | ハードカバー/230mm×180mm/112ページ |
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