コロナ禍のいま見たいルイ・ヴィトンの写真集
『シティーズ・オン・アース』『ファッション・アイ』で世界旅行

09 October 2020

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コロナ禍のいま見たいルイ・ヴィトンの写真集『シティーズ・オン・アース』『ファッション・アイ』で世界旅行。

旅行バッグにルーツを持つラグジュアリーブランド、ルイ・ヴィトン。定期的に世界の都市を案内する『ルイ・ヴィトン シティ・ガイド』とファッションフォトグラファーが撮る都市のフォトブック『ファッション・アイ』を発行している。毎回美麗なレイアウトとビジュアルで楽しみなアートブックの新刊が発表された。

注目すべきはシティ・ガイドをベースとした新写真集『シティーズ・オン・アース』が出版されること。フランスの写真家集団タンダンス・フルーが撮り下ろしたこの新写真集は必見だ。

同集団の14名がこのプロジェクトに参加し、2012年から30都市に55回赴き、自らの足で各都市の今をシャッターに切ったこの写真集。撮られた計4000枚もの写真からセレクトされた225枚が、今回の1冊にまとめられた。今回は東京、パリ、上海、ニューヨーク、ローマなど13都市の今が浮かび上がる。力強く、個性的な市井の人々。圧倒的スケールのビル群や歴史的建造物。写真家たちの徹底的なリサーチから各都市のエネルギーが伝わってくる。日本に目を向けると、特にモノクロで撮られた夜の歌舞伎町の入り口は、ネオンが浮かび上がり、魔境への誘いのようで美しい。

キュレーターのデイヴィッド・チャンドラーが執筆した写真集序文には、タンダンス・フルーのイメージメイキングは、イタリアのSF作家イタロ・カルヴィーノの小説『見えない都市』が追求するユートピアの概念と重なると書かれている。それは写真への情熱がなした結果だろう。

シティーズ・オン・アース

通常版は11,000円。ルイ・ヴィトンの各ストア、また公式サイトにて発売中だ。30冊限定の特別豪華版は171,000円。オリジナルプリントに加え、フォトグラファーのサインとシリアルナンバーが入る。

一方の「ファッション・アイ」のシリーズでは、今回『ギリシャ by フランソワ・ アラール』と『ウクライナ by シンクロドッグズ』の2カ国がラインナップ。

アラールの個人的ギリシャジャーニーがつづられた一冊の中で、古代の彫刻や石でできた構造物、大地から立ち上がるような風景で満たされる。アラールが尊敬するのは、画家・写真家のサイ・トゥオンブリー。トゥオンブリーの作品のようにこれらが関連するようにつながっていくかのような写真の構成だ。

もう一冊のウクライナは、シンクロドッグズの2人、ロマン・ノヴェンとタニア・オールドヨークの故郷カルパティア山脈の自然にヌードを取り込んだ写真集。人の身体を通して森林伐採への警告を謳う。どれも幻想的であり、ファッション写真のように目を引く。共に5,700円。

コロナ禍で海外渡航が難しいいま、ルイ・ヴィトンが切り取る都市の情景から旅に思いを馳せてみてはいかがだろうか?