岩波友紀の新作写真集『Blue Persimmons』(6,600円)が赤々舎より刊行された。
新聞社のフォトグラファーだった岩波友紀は、東日本大震災後に福島県に移住し、震災と原発事故に関連した写真作品を作り始めた。3冊目の本格的な写真集となる今回の作品は、原発事故を受けた福島と真正面から向き合うもの。
岩波は「初めて汚染された村を見た時、そこには何も見えませんでしたが、見えないからこその恐怖を感じた」と語る。本書は実際に福島に移住したことで、原発事故の被害は人の心の中にこそあると気づいた岩波が、それらを写真によって可視化することはできるのかと、10年に渡る試みを記録した一冊となっている。
答えを出すのではなく、揺れ続け、見続けることにより、土地と人との在り方を記録した岩波の眼差しは、誰もが無関係ではいられない福島の”今”を捉え続けている。
タイトル | 岩波友紀 写真集『Blue Persimmons』 |
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出版社 | 赤々舎 |
出版年 | 2024年 |
価格 | 6,600円(税込) |
仕様 | 215×274mm / 230ページ |
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