Action Drawing: Diorama Maps and New Work

世界中で高く評価されているコンテンポラリーフォトグラファー・西野壮平の日本国内では4年ぶりとなる個展を開催いたします。

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Diorama Map Tokyo 2014 Courtesy of Michael Hoppen Gallery

Diorama Map Tokyo 2014 Courtesy of Michael Hoppen Gallery © Sohei Nishino

西野は、これまで12年間にわたり、世界の都市を自らの足で歩き回り、独自の地図を作り上げる「Diorama Map」というシリーズを制作してきました。ニューヨーク、ベルリン、アムステルダム、リオデジャネイロ…毎回それぞれの都市に長期滞在し、さまざまな場所、アングルから何千、何万回もシャッターを切ります。撮影後、モノクロフィルムで撮影した写真を現像、プリント、カットという身体的なプロセスを経ることで記憶を辿り、再び一枚の地図的表現としてコラージュすることで生み出される作品は、まさに都市のアイコンの集積といえるでしょう。

本展では、同シリーズ初期の2004年とその10年後の2014年に再び制作した「東京」の両作品、そして完成したばかりの新作の「ヨハネスブルグ」を展示するほか、初の試みとなる公開制作を行います。この公開制作では、この秋撮影したばかりの中米の都市、ハバナの写真を展示期間中にギャラリーに滞在しながら作品を作り上げていきます。来場者は真っ白なキャンバスから次第に都市が描き出されていく、まさにライブペインティングのようなプロセスを見ることが出来ます。また、初公開となる新シリーズ「Day Drawing」は、「Diorama Map」で世界中を歩き続ける西野が、都市という構造体を見つめる中で、生命が“移動する”という根源的な行為そのものに着目するようになり、自身の日々の移動を可視化することを試みた作品になります。複数の視点を交えることで、鳥瞰図のような架空の視点から見た都市の地図を作り上げた「Diorama Map」よりも、さらに俯瞰的で、客観的視点を取り入れた「Day Drawing」は、地球に光(線)をドローイングする行為でもあり、作家の身体性をある種の普遍性を持った視覚表現へと変換しています。

本展は作品の公開制作、世界初披露となる作品の展示、初の写真集刊行記念イベント、インタラクティブなインスタレーション「CITIES」など、西野のこれまで知られていなかった側面や制作プロセスを多角的に紹介します。2016年秋にはサンフランシスコ・MoMAでの個展開催が決定し、ますます注目が高まっている西野壮平。作家の新たな序章のスタートを予感させる待望の展覧会をお見逃しなく。

会期

2015年11月26日(木)~2016年1月17日(日)

会場

IMA CONCEPT STORE

時間

11:00~19:00(1月11日~15日、17日は21:00まで)

観覧料

無料

西野壮平

西野壮平|Sohei Nishino

1982年、兵庫県生まれ。大阪芸術大学在学中から「Diorama Map」シリーズの制作を始める。2005年にキヤノン写真新世紀にて優秀賞(南條史生/現森美術館館長)に選出されて以来、国内外での個展や東京都写真美術館やロンドンのSaatchi Galleryを始めとするさまざまなグループ展、ニューヨークのICPでのトリエンナーレ等のフェスティバルにて作品を展示し、注目を集めている。2013年度日本写真協会賞、新人賞受賞。オランダの写真雑誌『Foam』が選ぶFoam Talent Call 2013の写真家の一人として選出される。来年秋、サンフランシスコのMoMAにて個展開催予定。

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