東京・中野のスタジオ35分にて、写真家・高橋恭司による写真展「アアルトと自然」が5月13日から開催される。本展では、フィンランドの建築家アルヴァー・アアルトの建築と、その周囲に広がる自然環境を撮影した作品群が展示される。
本シリーズは、2001年に建築雑誌『HOME』の依頼によって制作された。高橋は大型カメラ(8×10)を用い、アアルト建築を単なる建築写真としてではなく、自然や光、空気を含んだ環境全体として捉えている。建築の輪郭は周囲の森や光の気配と溶け合い、静謐な風景として画面に立ち現れる。
だが、本作に宿るのは穏やかさだけではない。撮影直後にはアメリカ同時多発テロ事件が発生し、世界の空気は大きく変化していった。1990年代から2000年代初頭という時代の転換点に位置するこれらの作品には、静けさの奥にどこか張り詰めた感覚が漂う。高橋の視線は、建築や自然の表層を超え、時代の深層に潜む不穏さまでも捉えている。
また、本展で展示される作品はすべて、高橋自身が当時暗室で制作したヴィンテージ・プリント。作家は後年、多くのフィルムネガを焼却しており、現存する作品はこれらのプリントのみだという。
| タイトル | 高橋恭司 写真展「アアルトと自然」 |
|---|---|
| 場所 | スタジオ35分(東京都中野区上高田5-47-8) |
| 会期 | 5月13日(水)~6月20日(土) |
| 時間 | 16:00~22:00 |
| 休み | 日~火曜日 |
| 料金 | 1ドリンクオーダー制 |
| URL | https://35fn.com/ |
