写真家・服部恭平の個展「ルプリューの」が、大阪・靭本町のLE PRIEURÉにて4月29日から5月31日まで開催される。大阪での初個展となる本展では、新作を含む16点が発表される。
服部にとって写真とは、「些細なきっかけで撮られ、像となったときには自分から離れている」ものだという。その距離は、自身にも世界にも近いようで遠い——そうした曖昧な位置にこそ、写真の面白さがある。本展は、その感覚を空間の中で確かめる試みとして構想されている。
会場となるLE PRIEURÉは、作家が大阪を訪れるたびに足を運んできた場所であり、その空気感への共感が今回の展示の契機となった。カフェとしての機能を持つこの空間に写真を配置することで、作品は日常的な時間の流れの中に溶け込みながら、新たな関係を生み出す。
展示にあわせたグラフィックは西本未祐が担当。線を置くという行為を通じて偶然に現れるイメージを受け入れるその手法は、服部の写真における態度とも共鳴する。さらに初日には、写真家・嶌村吉祥丸とのトークイベントも開催され、写真をめぐる思考が言葉として共有される場も設けられる。
ステートメントでは、チーズケーキを食べ終えたときの満たされたような寂しさ、温かさと冷たさが同時に存在する感覚が語られる。それは写真のあり方と重なり合う。プリントとなり空間に置かれたとき、イメージは固定されるのではなく、むしろ新たな感覚として立ち上がる。
服部の写真は、特定の主題を強く指し示すものではない。むしろ、日常の断片が持つ微細な感覚をすくい上げ、それが像へと変換される過程そのものを提示する。本展は、写真がどのようにして世界から切り出され、同時に世界へと戻っていくのか、その往復運動を静かに体験させるだろう。
初日17時から服部と嶌村吉祥丸によるトークショーが行われる。
| タイトル | 服部恭平 写真展「ルプリューの」 |
|---|---|
| 場所 | LE PRIEURÉ(大阪市西区靭本町1-1-18) |
| 会期 | 4月29日(水)~5月31日(日) |
| 時間 | 12:00~23:00(初日17:00~21:00、土日19:00まで、入場は閉館1時間前まで) |
| 休み | 火曜日 |
| 料金 | 無料 |
| URL | http://kyoheihattori.com/ |
