東京・御徒町の229GALLERYにて、写真家Yuichiro Nodaによる個展「aqua」が5月2日から開催される。本展は、水という身近でありながら捉えがたい存在を起点に、「見ること」の前提を問い直す。
水は、冷たい、温かい、流れる、留まる、光る、透ける——一見自明でありながら、無数の性質を内包している。Nodaはその多様性に惹かれ続けてきたという。私たちは日常の中で水に触れながら、その一部しか見ていない。必要な情報だけを選び取り、その他の要素は知覚の外に置かれている。本展は、そうした認識の偏りに対して、改めて視線を向ける契機となる。
展示作品は、カメラを用いず、水と光、印画紙のみを用いて制作されている。暗室の中で水に直接触れながら行われるプロセスは、写真を光学的記録から切り離し、物質との関係性の中で再構築するものだ。水の揺らぎや滞留といった性質は、そのまま像として定着し、すべての作品は複製不可能なユニークピースとして存在する。
ここでの写真は、水を「写す」ものではない。むしろ、水という現象に介入し、その変化の過程を可視化する装置として機能する。三次元的に存在する水と、二次元の支持体である写真とのあいだに生じるズレは、通常の視覚では捉えきれない層を浮かび上がらせる。
また、本展が開催される229GALLERYの空間は、かつて井戸であったという記憶を持つ。この場所性は、作品の主題と密接に響き合う。地下水という不可視の存在を想起させる空間の中で、鑑賞者は水と光の関係を身体的に経験することになるだろう。
| タイトル | aqua |
|---|---|
| 場所 | 229GALLERY(東京都台東区台東4-4-2) |
| 会期 | 5月2日(土)~17日(日) |
| 時間 | 12:00~19:00(土日祝日20:00まで、入場30分前まで) |
| 休み | 無し |
| 料金 | ワンドリンクオーダー制 |
| URL | https://www.instagram.com/229.4242?igsh=amVrMTJxNjUyYWEz |
