スウェーデン人フォトグラファーで映像作家のアンダース・エドストロームの作品集『LOOPS』がANTENNE PUBLISHINGから刊行された。
本作は本の表紙から裏表紙までを使って時系列に沿った物語を展開。散歩やドライブ、旅の途中で撮影をし、常に周りを見ては何かに目を留め、光の加減と情景が結びつくところで足を止めているエドストローム。華々しい光景や奇抜なものでなく、むしろ不思議な力で導かれたかのように目の前の光景と光がひとつになる瞬間を探し求める。
エドストロームが最初に頭角を現したのはファッション界だったが、彼を見出したのは、ブーツやジーンズ、バックパックといったなんでもないものをシンプルに白いペンキで塗りつくし、ファッション界の既成概念に反旗を翻してきたマルタン・マルジェラだった。エドストロームもまたマルジェラのように並外れたもの、あっといわせるようなもの、決まった型にはまったものを避け、ありのままの自然主義に傾倒しつつ、自らの共感覚を活かした写真を通じてオルタナティブな世界の見方を表現してきた。
本書はエドストロームの研究を収めたタイムカプセルの役割を担っている。
タイトル | 『LOOPS』 |
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出版社 | |
価格 | 2,800円+tax |
出版年 | 2019年 |
仕様 | ソフトカバー/210mm×280mm/136ページ |
URL | https://ja.twelve-books.com/collections/all/products/loops-by-anders-edstrom |
2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。