Photobooks of the Month

書店員がピックアップする2月のおすすめ写真集【Shelf編】

ベルナール・プロス『Des Oiseaux』

ベルナール・プロス『Des Oiseaux』

東京には、個性的なセレクトが光るブックショップが数多く点在する。その中で、アートに力を入れる大型書店や個性的なアートブックやZINEを扱うインディペンデントブックショップなど、写真集を扱う4店舗の書店員が、毎月おすすめの写真集を3冊ずつピックアップ。

セレクト・文=森屋恵美(Shelfオーナー)

テーマ:「鳥」を巡る3冊

自らを「半分旅人で半分写真家」と称するフランスの写真家ベルナール・プロスが、何年もの間世界を駆け巡るなかで出会った鳥のイメージを1冊に収めた写真集です。フランスの出版社Editions Xavier Barralが昨年秋にスタートした「鳥」の写真コレクションシリーズとして出版されました。山の稜線や見知らぬ街、滞在先の窓辺、カフェ、雪山・・・行く先々で見上げれば視界を横切っていく鳥の姿に、旅を生業とし常に移動し続けるプロスだからこそ感じる親近感があるのかもしれません。

タイトル

ベルナール・プロス『Des Oiseaux』

出版社

Editions Xavier Barral

価格

6,900円+tax

発行年

2018年

仕様

ハードカバー/270mm×210mm/108ページ

URL

http://shelf.shop-pro.jp/?pid=139611688


フランスの出版社Editions Xavier Barralの「鳥」写真コレクションシリーズとして、ベルナール・プロスの『Des Oiseaux』と同時にもう1冊出版されたのが、ペンティ・サマラッ ティの『Des Oiseaux』です。ペンティ・サマラッティはモノクロームの風景写真を長く撮り続けているフィンランドの写真家で、家畜や人物が風景に溶け込んだヨーロッパ絵画のような世界を美しいモノクローム写真でとらえた作品が印象的です。本書はペンティ・サマラッティが世界を旅する中で撮った「鳥」のいる風景写真で構成されており、田舎道、田園、湿地、街角、雪に覆われた土地などに忽然と現れる鳥が空間の静かな広がりを際立たせています。

タイトル

ペンティ・サマラッティ『Des Oiseaux』

出版社

Editions Xavier Barral

価格

6,900円+tax

発行年

2018年

仕様

ハードカバー/270mm×210mm/120ページ

URL

http://shelf.shop-pro.jp/?pid=139611739


メキシコの女性写真家グラシエラ・イトゥルビデもまた、「鳥」の写真家として欠かせない一人です。本書は5月までボストン美術館で開催中のグラシエラ・イトゥルビデ展に合わせて出版された写真集です。メキシコの都市、土着的な農村生活、祝祭、儀式、砂漠の風景、都市、埋葬地などを題材としたイメージは、メキシコの現実であると同時に象徴、そしてまた夢のようでもあります。イトゥルビデは「私は鳥を愛している」「私にとって鳥は孤独と自由と独立の象徴」と語ります。暗雲の中を群れなす鳥、絞められ道端に置かれた鶏、墓地を覆う群れ。鳥は生きることだけてはなく死の象徴としても繰り返し現れ、生死のふたつの世界を行き交う特別な存在であるかのようです。

タイトル

グラシエラ・イトゥルビデ『Graciela Iturbide’s Mexico』

出版社

Museum of Fine Arts Boston

価格

6,460円+tax

発行年

2019年

仕様

ハードカバー/240mm×260mm/240ページ

URL

http://shelf.shop-pro.jp/?pid=139944809

Shelf
外苑前にあるブックショップ。写真集を中心とした洋書を専門に取り扱っており、店内には希少な本から絶版書までさまざまなジャンルの写真集が所狭しと並べられている。

〒150-0001
東京都渋谷区神宮前3-7-4
tel / fax: 03-3405-7889
http://www.shelf.ne.jp/