Photobooks of the Year

2019年のベストセラー写真集3冊【銀座 蔦屋書店編】

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東京都

21 December 2019

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2019年のベストセラー写真集3冊【銀座 蔦屋書店編】 | 2019年のベストセラー写真集3冊【銀座 蔦屋書店編】

2019年はどんな写真集が売れたのだろうか? 2019年の売上ベスト3といまオススメしたい1冊を、4つの書店が紹介する。第3弾はアートと日本文化にテーマを当てセレクトし、アートのある暮らしを提案する銀座 蔦屋書店 。国内外から読者が足を運び、国際色豊かな書店ならではのラインナップをチェックしてみよう。

セレクト・文=番場文章(銀座 蔦屋書店)

中野正貴『Tokyo』

誰もいない東京。想像するだけで寂しさと絶望感を感じてしまうのですが、中野正貴が捉える「誰もいない東京」は、別の惑星に降り立ち未知と遭遇したかのような世界観を味わいます。人の気配が消えた早朝の短い時間の中で撮影された朝陽を浴びるビル群とふとした街角は、あたたかな薄橙色に包まれ、どこか懐かしさをも感じます。常に新陳代謝を繰り返す大都市・東京の風景は、ひとときとして同じ状態にない程激しい変化を遂げていますが、本書の中では忘れられつつある東京の多彩な表情が、8 x 10の大判カメラで大切に収められています。2020年1月26日(日)まで東京都写真美術館にて個展が開催中。

タイトル

中野正貴『Tokyo』

出版社

CCCアートラボ株式会社

価格

8,300円+tax

発行年

2019年

仕様

ソフトカバー/223mm×295mm/160ページ

URL

https://store.tsite.jp/item-detail/art/16328.html


山本昌男『手中一滴』

超絶的といわれるモノクロ技法による繊細で詩的な写真作品や、インスタレーションが国際的に高く評価されている写真家・山本昌男による新作写真集。本書は、小さな鉢のなかで人の手と水によってのみ生きる盆栽を、八ヶ岳や富士山麓の雄大な風景の中に置いた作品「BONSAI」でまとめられており、タイトル「手中一滴」とは、山本による造語で、「一滴の露にも宇宙が宿る」という禅の教えに基づいています。控えめでありながらも、国産の和紙の使用や伝統的な製本技術によってデザインされた装丁が美しく、国内外で多くのファンを魅了し続ける日本的で精神性の高い美しさが、写真集に体現されています。

タイトル

山本昌男『手中一滴』

出版社

T&M Projects

価格

7,800円+tax

発行年

2019年

仕様

特製スリッブケース入り/240mm×210mm/66ページ

URL

https://store.tsite.jp/item-detail/art/16728.html


ヴァサンタ・ヨガナンタン『Howling winds』

9月にCHANEL NEXUS HALLで行われた個展「A Myth of Two Souls 二つの魂の神話」が記憶に新しい、パリを拠点とする作家、ヴァサンタ・ヨガナンタン。インド人ならば誰もが知っている叙情詩『ラーマーヤナ』を再解釈し、舞台となるインドで道行く人々に声をかけて即興で撮影された写真に、現地の職人による手彩色やコミックの素材などを用い、幻想的に仕上げた世界観が大反響となりました。7章の物語を7年かけて7冊の写真集にまとめるというプロジェクトの中で、今年の夏に刊行された第5章となる本書は、動物たちの力を借りて悪と戦う物語で、誰しもが幼少期に親しんだ日本の桃太郎にも通じるストーリーです。動物や風景のカラー写真と手描きのアクリルペインティングは、『ラーマーヤナ』の魔法に満ちたイマージナルな世界と現代の現実世界が心地よく融合します。デザイナーでもあるヴァサンタならではのセンスの良さと丁寧なものづくりの姿勢によって生み出される2020年刊行となる残りの2章の写真集も必見です。銀座 蔦屋書店では写真集のほか、プリント付き特装本と作品も販売中。

タイトル

Vasantha Yogananthan『Howling winds

出版社

CHOSE COMMUNE

価格

7,800円+tax

発行年

2019年(英語版)

仕様

ソフトカバー/245mm×300mm/76ページ

URL

https://store.tsite.jp/item-detail/art/16304.html


▼いまオススメしたい1冊

石川直樹『EVEREST/K2』

「EVEREST / K2」は、石川直樹の2度目のエヴェレスト登頂(2011年)と、2度にわたるK2遠征(2015年、2019年)で撮影された写真を中心に構成された超大型写真集です。世界最高峰の山が垣間見せる、厳しくも多彩な山容。そして、最も危険な山と言われる世界第2位の高峰への写真家の道程。作家自身が実際の登攀中に撮影した写真群をすべて見開きの大画面で構成。ブックデザインには、東京オペラシティで開催された石川氏の集大成的展示「この星の光の地図を写す」の写真集も手掛け、自在な発想と表現力で新たなクリエイションを生み出すデザインユニット「KIGI(キギ)」が担当。中判フィルムカメラによって切り取られた山々の威容を、写真家の息遣いとともに大画面でご堪能頂けます。「EVEREST」「K2」で撮影されたオリジナルプリント2枚も付属。銀座 蔦屋書店では、1月5日(土)まで大型作品を展示しています。
https://store.tsite.jp/ginza/blog/art/11051-1224011115.html

タイトル

石川直樹『EVEREST/K2』

出版社

CCCアートラボ株式会社

価格

380,000円+tax

発行年

2019年(英語版)

仕様

ハードカバー/426mm×690mm/304ページ/超大型豪華写真集、サイン入りオリジナルプリント2種付属

URL

https://store.tsite.jp/item-detail/art/16932.html

銀座 蔦屋書店
アートと日本文化の2つのテーマに掲げ2017年4月にGINZA SIX6階にオープンした大型書店。 6万冊以上のアートブックが並ぶ書店だけではなくギャラリーやカフェなどを併設し 銀座カルチャーの新たな中心となっている。

〒104-0061
東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 6F
tel:03-3575-7755 / fax: 03-3575-7756
https://store.tsite.jp/ginza/