EMOP Berlinは、ニ年に一度ベルリンで行われるドイツ最大規模の写真の祭典。ベルリン中の美術館、文化施設、ギャラリー、大使館、写真学校など総計103の施設が協力し、さまざまな形態の写真展やイベントが繰り広げられる。
第8回目を迎える今回のテーマは「Photography and Temporality(写真と一時性)」。国際的に認められた写真家、キュレーター、メディア・エキスパート、そして出版者が集結し、テーマに沿ったパネルディスカッション、アーティストトーク、パフォーマンス、ワークショップ、ライブを展開する。
展示作品は、シンディー・シャーマン、ダイアン・アーバス、リチャード・アヴェドンなどの写真史におけるアイコン的な写真から、今年の「Leica Oskar Barnack Awarad(LOBA)」受賞者12名による現代写真まで、その種類は多岐にわたる。
Paolo Roversi, Meg, Alaïa Dress, 1987 © Paolo Roversi / Courtesy: Helmut Newton Foundation
ハイライトは、オープニングウィーク(9月28日〜30日)の会場でもあるC/O Berlin FoundationがオランダFOAMの協力を得て開催する「Back to the Future. The 19th century in the 21st century」展。19世紀の手法を駆使しながら、コンピューターや3Dプリンターなどの新しい技術を取り入れようと試みる現代アーティストの作品に注目だ。またヴィヴィアン・マイヤーの1950、60年代のストリート写真を公開するFreundeskreis Willy-Brandt-Hausでの「Vivian Maier. In her own hands」展も必見。
Nicolai Howalt, Wavelength, a.d.S. Light Break, 2014-2017 © Nicolai Howalt / Courtesy: Nicolai Howalt and Martin Asbaek Gallery, Copenhagen
そして以前『IMA』Vol.24で紹介した「Self Publish, Be Happy(SPBH)」の設立者ブルーノ・ケシェルは、写真界と出版界から約100名のゲストを招いてイベント「Photobook: “REST”」を開催。SNS上で写真が拡散され続けるいま、タイトル通り“一度足を止め”、写真集の未来について意見交換する場を設ける予定。
ほかにもHelmut Newton Foundation主催のポートフォリオレビュー(9月29日〜30日)など、刺激的なイベントが盛りだくさん。機会があればぜひ、写真尽くしのベルリンに立ち寄って欲しい。
タイトル | 「EMOP Berlin – European Month of Photography 2018」 |
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会期 | 2018年9月28日(金)~10月31日(水) |
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