22 April 2024

イッセイ ミヤケ「IM MEN」クリエイションの“裏”を見せる、布地が余らない衣服展とは!?〈PR〉

22 April 2024

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イッセイ ミヤケ「IM MEN」クリエイションの“裏”を見せる、布地が余らない衣服展とは!?〈PR〉 | イッセイ ミヤケ「IM MEN」クリエイションの“裏”を見せる、布地が余らない衣服展とは!?〈PR〉

衣服はどういう風につくられているのだろう?ほとんどの人は知らないはずだ。そのクリエイティヴな裏側を見せる特別展をイッセイ ミヤケのメンズブランド「IM MEN(アイムメン)」が、東京と大阪の旗艦店「ISSEY MIYAKE GINZA | CUBE」、「ISSEY MIYAKE SEMBA | CREATION SPACE」で開催している。IM MEN 2024年春夏シーズンのテーマ「FULFILL」のコンセプトを伝える知的でアートな展覧会は、見て触って楽しいイヴェントだ。銀座のCUBEを取材した。

撮影=竹澤航基
文=IMA

IM MENの“裏側”に潜入

2024年春夏シーズン「FULFILL」は、布地の全てを用いて1着の服をつくることがテーマ。服は布を型紙状に切ってつくるが、通常切れ端が残ってしまう。布地の余りを出さずに衣服をつくることは至難の業だというのは想像に難くないだろう。何しろ人間の体は立体であり、曲線的であるにも関わらず、布地は四角い形をしているのだ。

IM MENはこの難題に挑戦し、チームで解いた。IM MENは一人ひとりが型紙をつくり、デザインもする。各メンバーが布地全てを使用するアイデアを出し合って、完成に向かっていったという。その思考のプロセスが、バックヤードでインタヴュー動画や模型の展示でプレゼンテーションされる。

展示は会場内にパーテーションを立て、ギャラリーとバックヤードのような2ゾーンに分 かれる。

ISSEY MIYAKE GINZA | CUBEのエントランスから見た風景。ホワイトキューブに入るのではなく、まずバックヤードから鑑賞してほしい。

会場は、絵画のようにIM MEN 2024年春夏シーズンを展示するホワイトキューブのような空間と、そのデザインの背景を伝えるパーテーションの木目がむき出しとなったバックヤードのようなゾーンで構成される。正に服作りの“裏”を見せるのだ。

全く布地が余らない6つのシリーズ

プレゼンテーションされるのは、6種類のアイデアによる服。どれも趣向を凝らしたアイテムなのでぜひ展示のインタヴュー動画を熟視し、模型に触れてもらいたい。

切って回転させたらコートに「INSIDE OUT」

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INSIDE OUT(インサイドアウト)は、布地を切って回転させて組み合わせることで、布地に穴を開けずに、頭を通す穴を生み出すアイデア。穴の大きさや、袖と身頃のバランスを調整するために、膨大なパターンを検討したという。そして最終的に完成したのが上の裁断線。これをどう動かしたら服になるのか?展示ではそのスタディを楽しめるようになっているのでぜひ模型を触ってみてほしい。

ざっくりとした質感の布地を使用するところから始まったというINSIDE OUT。右の、幾何学的なパーツに裁断された布地が左のコートになるなんて想像できるだろうか。前開きの部分に丁度生地の耳が位置し、デザインアクセントとなっている。

裏では、回転模型を用意。ぜひ動かしてみよう。

完成型に至るまでのスタディを展示。バランスを調整するのが本当に難しそうだ。

切り込みが服になる「BUILD」

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BUILD(ビルド)は、上のように布地に切り込みを入れ、ひねりながら縫い合わせていくことでブルゾンの構造を作り出した。身頃、袖、などとパーツを縫い合わせるのではなく、1枚の布から立体が出来上がっていくのだ。他にパンツもある。生地の端から端までを使うので、耳が随所に現れ、クラフト感を演出する。生地端はグログランテープのように厚くなるよう織られアクセントを添える。

右の四角形が左の服になっているとは想像できない。

布地の切り込み、折りの順番が模型で展示される。

現代的なオーバーサイズのブルゾンが組み上がった。

生地端のスタディ。途中で織りを変え、生地を厚くする技術も非常に難しかったという。

2種類の繊維を混紡「DUO」

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DUO(デュオ)は、折る、切るとは違った視点からFULFILLを実現したシリーズ。アイテムは一見普通のギャザーパンツのようだが、上のようにポリエステルとコットンで生地を織り替え、ポリエステルに熱加工をすることで立体を作り出した。イッセイ ミヤケの有名な技法、「製品プリーツ」を背景にしてつくられたプリーツパンツは、基本的に平面にプリーツを掛けて立体で履けるようにしているのに対して、DUOのパンツの股ぐりは立体的なパターン。さらにその股ぐりを設ける際に切った布地をバックポケットにしているなど、FULFILLにできている。

額装された生地の模様に注目だ。上下がポリエステルで熱加工される。

内股に向かって斜めの織り替え線となっている。足を動かす際の運動を考えた結果だ。生 地は数回織り直したという。

上がコットンで下がポリエステル。もちろん色を変えることも可能でバイカラーにもできる。

帯がつくる現代服「NARROWS」

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NARROWS(ナローズ)は、narrow=狭いの意味の通り、通常より狭い幅(約50cm)の布地をカットしたパーツで構築したFULFILLなシリーズだ。着物も長方形を縫い合わせた衣服だが、NARROWSは着物にならず、現代服に昇華した。言わば日本の伝統的な精神を活かして現代服をつくったのだ。

このための特別な織機を使ったわけではなく、生地端の耳になる部分をあえて生地の中に設けて、希望する幅の布地が3本織り上がるように、特別な織り方を研究したという。

バックヤードでは長方形の組み合わせなど構造がよく分かる。

この他、シーズン初期に登場したSTRINGS(ストリングス)、COLOR STORM(カラーストーム)も面白い。

ギャザーが縦に真っ直ぐ入るのが美しいSTRINGSのコート。

コードの通し方のスタディ。

長方形の布地にコードを通して、引くことでギャザーが体を覆うコートとなるSTRINGS。100%植物由来のナイロン素材は超軽量で美しいギャザーが入る。どのようにコードを通すのが機能的で美しいのか幾種類もスタディした。

COLOR STORMはファサードに展示。

色とりどりの糸で織った生地。1本1本緯糸を抜いてディスプレイしたという。

色糸を組み合わせ、点描画のようなグラデーションの布地を織ったCOLOR STORM。糸の絵画という表現が相応しい美しいテキスタイルは、コートになった。コートはもちろん残布を残さない長方形のパターンで仕立てられている。

見ていくとFULFILLの1ワードをキーに多様なアイデアを実現した服が出来上がったことが分かるだろう。ファッションなのかアートなのかエンジニアリングなのか。言うならばそのどれをもミックスした服がIM MENなのかもしれない。そこには人の手と知が宿っている。銀座と船場で、知的なファッションの冒険へとどうぞ旅立っていただきたい。

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ISSEY MIYAKE GINZA | CUBEファサード。

IM MEN Instagram アカウント
https://www.instagram.com/im_men_official/

タイトル

特別展示「FULFILL」

会場

ISSEY MIYAKE GINZA|CUBE(東京都中央区銀座4-4-5)
ISSEY MIYAKE SEMBA|CREATION SPACE(大阪府大阪市中央区南船場4-11-28)

会期

ISSEY MIYAKE GINZA|CUBE:2024年3月1日(金)〜2024年5月28日(火)
ISSEY MIYAKE SEMBA|CREATION SPACE:2024年3月1日(金)〜2024年5月26日(日)

時間

11:00〜20:00

休館日

無休

料金

無料

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