24 August 2021

「IMA next」テーマ“PLEASURE”
グランプリ受賞者が決定

審査員はステファノ・シュトール。グランプリ、ショートリスト含め9名の作品が選出。

24 August 2021

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©️ Cynthia Ortu

©️ Cynthia Ortu

誰もが応募できるオンラインの写真コンテスト「IMA next」第22弾のテーマ「PLEASURE」のグランプリ受賞者が発表された。

グランプリは、フランス人作家のシンシア・オートゥーの作品「Catching up」。本作はロックダウン直後に制作され、幸せは追いかけるものではなく、自分たちの周りには些細な喜びが常に存在するというメッセージが込められている。審査員を務めた世界的に活躍するキュレーター兼ディレクター、ステファノ・シュトールは選評として下記のように述べている。

“新型コロナウイルスのロックダウン解除後、普通の生活への復帰はスムーズでなければいけませんでした。また私たちは以前の習慣を徐々に、焦らずに取り戻す必要がありました。その第一歩が、作家が話す「nano pleasure」(小さな喜び)を通じて行われ、その様子は驚きですが説得力のある方法で作中に現れています。ありふれた瞬間をとらえ、ディプティックという手法を使いこなすこの作品。シリーズ「Entropia」に潜在するナラティヴもとても興味深く、現在の状況ととても近しい感覚が表現されていると思います。”

なお、ショートリストには山口哲嗣、グーグリーエルモー・リベラー、孙启、ネギシコウダイ、佐藤駿、アラン・チャンブリス、平田真裕子、マッテオ・ガルゾニオの8名の作品が選ばれた。公式サイトにはショートリストの選評と受賞作品がそれぞれ掲載されている。

タイトル

「IMA next」THEME #22 “PLEASURE”

審査員

ステファノ・シュトール

グランプリ

シンシア・オートゥー「Catching up」

ショートリスト

山口哲嗣「ヒカリ Hikari」
グーグリーエルモー・リベラー「Fragments」
孙启「on the way from work」
ネギシコウダイ「Youthful」
佐藤駿「rest」
アラン・チャンブリス「慣れていない幸せ An Unfamiliar Happiness」
平田真裕子「stay at home」
マッテオ・ガルゾニオ「Rear Window (the bench)」

URL

https://ima-next.jp/entry/pleasure/

▼グランプリ

シンシア・オートゥー「Catching up」

幸せは追われることを好まない。観察を必要とする。幸せは見つけられることを好まない。いずれ追いつくだろう。一瞬しか続かない幸せもある。だから、箱の中の光沢紙に永遠に焼き付けるほどいい方法はないだろう。この作品は2021年、ロックダウン終了直後に制作した。やっと取り戻した小さい幸せを凍結させたのだ。「Entropia」という大きな作品の一部であり、Nikon F4のフィルムカメラを使って撮影した。

シンシア・オートゥー「Catching up」

シンシア・オートゥー「Catching up」

シンシア・オートゥー「Catching up」

シンシア・オートゥー「Catching up」

シンシア・オートゥー「Catching up」

シンシア・オートゥー|Cynthia Ortu
1988年フランス生まれ。島と船を行き来しながら、水と自然に囲まれたマダガスカルで育った。デザインを学ぶために島を出てパリに移る。その後、最初に手にしたカメラと共に一人で世界を巡った。 この寂しさは一つの視線を引き寄せる。混沌によって奪われた、匿名で官能的なジェスチャーや時間に向ける視線を。普段から除け者として認識されてきた彼女は、質感、光や色を絵描きのように捉える事を好む。そこにはひとつまみの皮肉が交えられ、私たちの動きを隔離し、私たちの感覚を自分の解釈の中に誘い込む。

▼ショートリスト

山口哲嗣「ヒカリ Hikari」

グーグリーエルモー・リベラー「Fragments」

孙启「on the way from work」

ネギシコウダイ「Youthful」

佐藤駿「rest」

アラン・チャンブリ「慣れていない幸せ An Unfamiliar Happiness」

平田真裕子「stay at home」

マッテオ・ガルゾニオ「Rear Window (the bench)」

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