篠田優個展「on the record|建築とその周囲」が7月9日(木)より高田馬場・Alt_Mediumで開催される。
本展「on the record|建築とその周囲」では2017年、長野県信濃美術館で発表された「Voice(s)」から継続して篠田が撮影している、美術館内部やその周囲をとらえた写真を発表。
「Voice(s)」から一貫して篠田は、建設当初に撮られる竣工写真のような、理想的な建築物の姿を後世へと残すことを目的とした記録を行うのではなく、窓や椅子といった、建築の実際的な機能を担う部分を記録することに集中してきた。篠田がとらえてきた事物は、理想としての美術館の姿からは省かれてしまうような、しかし、美術館を構成し、その機能を可能にしている存在。それらを撮影して組み合わせることは、公的で「大きな」記録の欄外に、私的で「小さな」記録を書き込もうとするような試みともいえるだろう。また、篠田は撮影することに随伴して、場所の印象と自らの撮影行為を素描するようなテキストも書き記している。そのテキストは自らの撮影行為を振り返るとともに、そのときに写し得なかったものを覚えておくためのメモのようでもある。
そのような写真やテキストから構成される本展が、また同時に、写真を用いた記録行為の可能性や限界を、地道に問うものとなることを、篠田は期待している。
タイトル | 「on the record|建築とその周囲」 |
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会期 | 2020年7月9日(木)~7月21日(火) |
会場 | Alt_Medium(東京都) |
時間 | 12:00~20:00(最終日17:00まで) |
休廊日 | 水曜 |
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