29 October 2020

“時の流れの中を漂う船、それが写真だと思う”、
尾仲浩二「Faraway Boat」展

29 October 2020

AREA

東京都

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© Koji Onaka

© Koji Onaka

尾仲浩二個展「Faraway Boat」が、11月7日(土)まで目黒・POETIC SCAPEで開催中。

『slow boat』(2003)、『twin boat』(2013)、そして今作の『Faraway Boat』と、尾仲は80年代から90年代末に撮影したモノクローム作品をまとめた写真集に「boat」という言葉を用いている。時間の経過とともに人間の記憶は薄れていく。そして一般的に写真は、この失われていく記憶を留めおくために撮るものともいえる。しかし尾仲にとっての写真は、この忘却のプロセスに抗うためのものではないようだ。

古い写真と言ってしまえばそれまでだが、僕にはなんとなく分かっていた。いつどこで撮ったのかはそれほど大切なことではないし、なぜ撮ったかなどどうでもいいことなのだ。-『Faraway Boat』あとがきより

岸に立ち見つめる船影が、水平線のかなたにゆっくりと消えていくように、撮影から20年以上のときを経て、撮影時のさまざまな記録や気持ちが遠のき、最後に写真だけが残る。尾仲は自分が撮った写真が、自分から離れていくこの瞬間を、ずっと待っていたのかもしれない。

時の流れの中を漂う船、それが写真だと思う。-尾仲浩二

タイトル

「Faraway Boat」

会期

2020年9月30日(水)~11月7日(土)

会場

POETIC SCAPE(東京都)

時間

13:00~19:00(土曜は11:00~19:00、要予約

休館日

日~火曜

URL

http://www.poetic-scape.com/#exhibition

2021年3月以前の価格表記は税抜き表示のものがあります。予めご了承ください。

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