北野謙「未来の他者/密やかなる腕」展が、8月17日(火)から恵比寿・MEMで開催される。
「未来の他者」は、フォトグラムによる新生児の肖像。ある産婦人科医との出会いが、同シリーズの「誕生」に繋がり、北野の代表作「our face」を見て感銘を受けたドクターが赤ちゃんをテーマにして作品を作ることを提案。撮影したポートレイトはすべて遺影になる、と常々語る北野は、この世界に出現したばかりの命の肖像を撮影することに興味を覚え、産婦人科医のもとへ撮影に通った。それはやがて大判のカラーによるフォトグラムに発展していく。2019年に東京都写真美術館で開催の「イメージの洞窟」展では、同シリーズから大型のカラーフォトグラムが6点、二部屋使って展示された。
本展では「未来の他者」に加えて、コロナ禍の間撮り続けた日常や家族の写真を、たくさんの極小のプリントにして、家族全員の腕をセメントで型どった塊に貼り付けた彫刻作品のシリーズ「密やかなる腕」を併せて展示。コロナ禍で感じた、家の内側と外側の世界との断絶や、家で密やかに起こる事件について、身体と写真を通して問いかける。見つめ続けた家族の存在と、生まれおちたばかりの生命が、同じ空間で対話を試みる。
また展覧会に併せて、作品集『未来の他者』(bookshop M)が刊行される。
タイトル | 「未来の他者/密やかなる腕」 |
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会期 | 2021年8月17日(火)~8月31日(火) |
会場 | MEM(東京都) |
時間 | 13:00~19:00 |
定休日 | 月曜 |
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