東京・市ヶ谷の東京日仏学院で、フランスのアーティスト、ヴィクトワール・ティエレと題府基之による二人展「Thierrée / Daifu」が3月19日から開催される。彫刻、映像、写真を横断する両者の作品を通して、「身体の不在」という共通のテーマを探る展示だ。
ティエレ(1988年生まれ、パリ在住)は、彫刻や写真、映像を用いて軍事技術やミリタリー文化の美学を探る作家。近年は沖縄をテーマに、自然と軍事的インフラが共存する風景を研究してきた。本展では、赤外線軍事技術を用いた映像作品《UFO》を展示。緊張感のあるサウンドとともに、存在しているにもかかわらず正体が明かされない対象がもたらす不安を喚起する。また、軍事装備の形態を想起させる彫刻作品も紹介される。
一方、題府(1985年生まれ、東京在住)は、都市や日常の風景を撮影する。初期作品では家族や親密な関係性を主題としていたが、その後は人物の姿が消えた都市の光景を撮影するシリーズを展開。本展では写真シリーズ《Untitled(Surround and Pee)》からの作品に加え、《Untitled(Shadow)》のイメージが展示される。人の姿は写っていないが、都市の痕跡から人間の存在が暗示される作品となる。
ティエレと題府の作品に共通するのは、人物や主体が直接的には現れない点だ。風景や都市の断片、人工的な構造物などを通じて、人間の存在やその痕跡を浮かび上がらせる。両者の関心が交差することで、「不在の身体」というテーマが、観客と作品を結びつける共通の感覚として提示される。
| タイトル | Thierrée / Daifu(ヴィクトワール・ティエレ、題府基之) |
|---|---|
| 場所 | 東京日仏学院(東京都新宿区市谷船河原町15) |
| 会期 | 3月19日(木)~4月26日(日) |
| 時間 | 11:00~18:00(初日20:00まで、金・日曜日17:00まで) |
| 休み | 月曜日、祝日 |
| 料金 | 無料 |
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