ホンマタカシが挑む「富嶽三十六景」とは?

2018.3.30 Fri

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東京都

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Fugaku11/36 -Thirty six view of mount Fuji

現在ホンマタカシの個展「Fugaku11/36 -Thirty six view of mount Fuji」が、TARO NASU Galleryで4月7日(土)まで開催されている。

本展では葛飾北斎の「富嶽三十六景」を出発点に、ピンホールカメラで計36点の富士図を制作する現在進行形のシリーズのうち、これまでに撮影されたものの中から11点を展示している。

会場ではいくつかの作品が、撮影時の姿のまま(像が上下倒立の状態)で展示されている。そのことによって目の前にある富士山はピンホールカメラの印画紙に刻まれた像であった、ということに改めて気付かされる。


哲学者ロラン・バルトは写真を「記憶ではなく、過去の現実」といった。ピンホールカメラの写真は、像が実存する被写体から放射される光によって直接的に生み出されるという意味で、絵画よりも実世界との結びつきが強い。それは、景色や人物がその姿で存在していたことを証明する。


Fugaku11/36 -Thirty six view of mount Fuji

本展では、この世で唯一無二の富士山がさまざまな表情を見せている。しかしそれらは全てあるときの富士山の本当の姿で、現実だ。イメージが簡単に生産・消費される中、カメラ・オブスクラで撮影された作品は異常な存在感を放っている。ぜひ、会場で直接見ていただきたい。


Fugaku11/36 -Thirty six view of mount Fuji