8 May 2026

光と空間に宿る美意識。アルマーニの全邸宅写真を世界初公開する展示と長野の食を味わうイベントをMMoPで開催

8 May 2026

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光と空間に宿る美意識。アルマーニの全邸宅写真を世界初公開する展示と長野の食を味わうイベントをMMoPで開催 | 光と空間に宿る美意識。アルマーニの全邸宅写真を世界初公開するARMANI /CASA展と4−HANDS LUNCHをMMoPで開催

ジョルジオ・アルマーニが手がけたホームコレクション、アルマーニ / カーザ(ARMANI / CASA)のインテリアと、同氏の各国の邸宅写真が世界初公開となった「ARMANI / CASA展 ― 光と空間が描く、静かなエレガンス」が、長野県御代田町のMMoP(モップ、Miyota Museum of Photography)で開催。
さらに同会場では、銀座のアルマーニ / リストランテ(ARMANI / RISTORANTE)で6月17日(水)に開催される、長野の食材と料理人に焦点を当てる食のイベント「4-HANDS」も先駆けて行われた。ジョルジオ・アルマーニの美意識を、住まいと食の両面から体感した一日をレポートする。

撮影=五十嵐拓也
取材・文=IMA編集部

光と構造で魅せるインスタレーション

2000年に誕生したアルマーニ / カーザは、ジョルジオ・アルマーニのファッションで培われた端正な感覚、上質な素材使い、抑制された美しさを、家具や照明、テキスタイルへと拡張してきた。コンセプトはオリエンタル、シンメトリー、アール・デコの融合だ。

今回の展示構成の中心となっているのは、1982年に同氏がデザインしたアイコニックなテーブルランプ「ロゴ ランプ」。自身がデザインをする際、手元を照らすために考案されたという。必要な場所へそっと光を落としながら、視界を妨げないフォルムには、機能と美の両立という思想が宿る。

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展示室1階の中心に配置されたロゴ ランプのほか、4つのエリアには畳の質感をイメージしたバーキャビネットや、宮大工の木組みを応用させたローテーブルなどを展開。東洋らしい意匠をブランドの美学に沿って再解釈しているのがうかがえる。

2階に上がると、1階の家具の世界観が、実際に住宅に配置されたビジュアルとして展示されている。写真に写るのは、ミラノ、パリ、パンテッレリア、フォルテ・デイ・マルミ、サンモリッツ、サントロペ――6つの都市に構えるジョルジオ・アルマーニ氏の邸宅だ。これほどの規模で邸宅のアーカイブ写真が一堂に会する展示は、世界で初の試みだという。

また、会場ではアルマーニ氏が最後にデザインを手がけた2026年春夏コレクションのキャンペーンムービーも上映。この映像はミラノの邸宅で撮影され、自身のデザインについて語る過去の肉声を聞くことができる。MMoPの静かな空間に、家具、光、写真、そして映像が呼応し、ブランドの哲学が立体的に浮かび上がった。

ミラノ、パリといった同氏の拠点都市から、シチリア島とチュニジアの間に浮かぶ火山島パンテッレリア、スイスの山岳リゾート地サンモリッツまで、邸宅は実に多彩な風景とともにあった。動物をこよなく愛したアルマーニは、動物をモチーフにした有機的なオブジェも手がけている。そうした自然へのまなざしや、各地で重ねた季節の記憶を背景に育まれたのが、場の空気と静かに響き合うアルマーニのミニマリズムなのだ。

当日は、高山都、平野紗季子、とんだ林蘭、山口博之、河瀨直美、越智康貴、川島崇志、石田建太朗、諏訪綾子らがゲストとして来場。活動の領域が異なるそれぞれ視点で、アルマーニの世界観を堪能した。

高木都(モデル)

山口博之(ブックディレクター)

河瀨直美(映画作家)

平野紗季子(フードエッセイスト)


二人のシェフが長野の恵みを一皿に。4-HANDS LUNCH

同日、ゲストたちは「4-HANDS LUNCH」にも招待された。これは、アルマーニ / リストランテが2026年3月からスタートした、日本各地の生産者を訪ね、その土地の食材や文化を料理で表現するプロジェクト「47 Roots」の一環である。シェフ自らが各地を訪ね、その土地の食材や食文化に触れながら、ブランドの真髄である「本質的な美しさ」を料理として表現する。

愛媛県に続く第二弾の舞台に選ばれたのが、今回の会場となっている長野県。6月17日(水)に東京・銀座のアルマーニ / リストランテで開催される「4-HANDS DINNER」に先駆け、エグゼクティブシェフ、ブルノ・昼間と、軽井沢でスペイン料理を供するレストラン「マノ(MANO)」を率いる西本竜一シェフの共演が実現した。日本の四季や食材への敬意を軸に、洗練されたイタリア料理を追求する昼間。対する西本は、森と火をテーマに、自身で採集した食材を使い、土地の恵みを生かした料理で注目を集める料理人だ。

ブルノ・昼間シェフ(アルマーニ / リストランテ)

西本竜一シェフ(MANO)

コースでは、シェフ両名の料理が交互に振る舞われた。
まず前菜として、西本からは信州黄金軍鶏と山菜の自家製ハム。ポルケッタのイメージで旨みの強い軍鶏に山菜を巻き込みながら、優しい旨味を味わってもらうためにあえて冷製で提供。山椒マヨネーズや自家製のマスタードと、辛味のあるクレソンや野草のサラダを添え、自然の味わいが一皿に凝縮された。

昼間は、信濃雪鱒のブランダードとクリスピーポテトからスタート。優しく火入れした魚をオリーブオイルで乳化させた軽やかな口当たりのペーストを、クリスピーなポテトでサンドした一品。​エレガントで洗練されたフィンガーフードだ。

続いて、長野の伝統的な食材から着想を得た、くるみ蕎麦とゴルゴンゾーラのリゾット。くるみのバターで仕上げたリゾットに、揚げた蕎麦の実をトッピングすることで食感のアクセントを持たせ、さらにゴルゴンゾーラを添えて複雑さと旨味を引き立てる。​

信州黄金軍鶏と山菜の自家製ハム、クレソンと野草のサラダ仕立て​​(マノ)

信濃雪鱒のブランダードとクリスピーポテト​(アルマーニ / リストランテ)

くるみ蕎麦とゴルゴンゾーラのリゾット(アルマーニ / リストランテ)

そしてメイン。西本の魚料理は、皮目をカリッと焼いた信州サーモン。弱乳酸発酵で旨味と酸味を際立たせたジャージー乳に、山菜のピクルス、生の山菜、鱒の卵、ハーブのオイルを合わせたソースを添えて。

肉料理は昼間が担当。長野産サーロインを使用し、アチェート・ディ・モデナの還元ソースで、肉のコクに酸味とバランスを整える。マイクログリーンのサラダで、軽やかなフレッシュさとコントラストを加えた一皿だ。

それぞれの料理には、シェフ自身がペアリングを考案し、ゲストたちはその組み合わせを楽しんだ。

信州サーモン 発酵させたジャージー乳と山菜のピクルスのソース​(マノ)

サーロイン バルサミコソースとマイクロサラダ添え(アルマーニ / リストランテ)

デザートには、マノの特徴でもある「薪」の香りをまとわせたアイスクリームが登場。桜の香りを添えたいちごのサラダ仕立て​で、ローゼル、マローの泡とワイルドエディブルフラワーを添えて。​まだ桜の残る御代田で、テーブルの上にも咲いた桜に、ゲストたちからは感嘆の声がこぼれる。

最後は昼間による繊細なプティ・フールの2種盛り合わせ、そしてマノのオリジナルハーブティで締めくくられ、土地の記憶とエレガンスが交差するコースとなった。

薪の香りをつけたアイスクリーム、桜の香りを添えたいちごのサラダ仕立て(マノ)

プティ・フール 2種(アルマーニ / リストランテ)

オリジナルハーブティー(マノ)

来場者コメント

「軽井沢という自然豊かな環境に時間をかけて訪ねるところから、このイベントへの旅が始まりました。桜が満開で、空気も少しひんやりしていて、それだけで3週間ほどタイムスリップしたような感覚になりました。
写真展を鑑賞しながら、アルマーニさんが過ごした邸宅に注がれる光を感じました。2019年に来日された際、一緒に写真を撮ったことは懐かしい思い出です。
『4-HANDS LUNCH』では二人のシェフによる、丁寧で優しいお食事とペアリングされた飲み物が絶妙に絡み合って、体内を駆け巡りました。お話にも花が咲き、みなさんと初めて出会ったとは思えない感覚の中、とても平和なひと時を過ごすことができました」(河瀨直美/映画作家)

「展示されたパリ、サントロペ、サンモリッツ、パンテレッリーアの写真を拝見して、アルマーニさんの建築やインテリアデザインへの興味、探究心の大きさにとても感銘を受けました」(石田建太朗/建築家)

「静寂、光と影、自然とオリエンタルとアールデコの混じり合った美しい感性の空間は、アルマーニさんの愛と精神と生き様を映し出し、構築的な中にどこか温かさや和を感じました。インテリアと写真と映像が紡ぐ場に、窓から陽の光が降り注ぎ、それはそれは綺麗で穏やかなひとときでした。住まいはその人を表すと言いますが、アルマーニさんの美学を感じられるタイムレスでエレガントな展示ですね。季節や土地を感じるお料理も素晴らしく、まるでアルマーニさんのホームパーティーに伺ったような、高揚感と安心感のいいとこ取りのような気持ちになりました」(高山都/モデル)

諏訪綾子(アーティスト)

石田建太朗(建築家)

川島崇志(写真家/東京工芸大学准教授)

とんだ林蘭(アートディレクター)

越智康貴(フローリスト)

タイトル

4-HANDS DINNER

場所

ARMANI/RISTORANTE(東京都中央区銀座5-5-4 アルマーニ銀座タワー 10F)

期日

2026年6月17日(水)

時間

18:00〜 / 18:30〜 / 19:00〜

料金

ペアリング付き 45,000円(サービス料込)/要予約

URL

https://www.armani.com/ja-jp/armani-restaurant/experience/armani-ristorante-tokyo-ginza/

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